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2014年12月16日

羽根つきと羽子板

昔ながらのお正月遊びには、福を招くものがたくさんあります。羽根つきもその一つ。厄を払い、女の子の健やかな成長を願う遊びです。


■羽根つきの起源
室町時代の宮中の様子を記録した「看聞日記(かんもんにっき)」に羽根つきの記録があります。
奈良時代より女子が神事として行っていた、棒で球を打つ「毬杖(ぎっちょう)」という遊びを起源とする説や、室町時代に中国から羽根に硬貨をつけたものを蹴る遊びが伝わって、羽根をつくようになったのが起源ともいわれています。
羽子板を「胡鬼板(こきいた)」、ムクロジの実に鳥の羽を付けた羽子を「胡鬼子(こきのこ)」と呼び、御所では公卿対女房の「胡鬼子勝負」も行われたそうです。


■羽根つきで厄払い

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羽根つきには、一人で続けて突く「つき羽根」と、相手と突き合う「追羽根」という遊び方があります。どちらも落とさず長く突けたほうが勝ちで、羽根を落とすと墨を塗られたりします。お正月の女の子の遊びとして定着していますが、羽根つきには、単なる遊び、玩具としてだけでなく厄払いの意味があります。
羽根のムクロジの実は「無患子」と書くことから子どもが患わない、羽根が病気を運ぶ蚊の天敵のトンボに似ているので、1年の厄を払いのけるとされます。打ち損じると顔に墨を塗るというのも、魔よけのおまじないです。

江戸時代には、女の子の健やかな成長を祈って、初正月に羽子板を贈るようになりました。
現代でも、その年に男の子が生まれた家には破魔弓、女の子が生まれた家には羽子板を贈るという習慣があります。

■遊ぶ羽子板と飾る押し絵羽子板

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実際に遊びに使うのは、羽子板に縁起の良い絵や、歌舞伎役者などの人気者の絵を描いただけのものでしたが、江戸後期になると、魔よけを目的とした装飾用の「押し絵羽子板」が登場し、役者絵の羽子板が人気を集めました。役者絵の描かれた羽子板は、いまでいうと人気スターのポスターやグッズのようなものだったかもしれません。

近年は、その年に話題になった人物を取り上げた「変わり羽子板」などもありますが、初正月を迎える女の子に贈られる縁起物の羽子板は、伝統的な絵柄が好まれ、藤娘や道明寺などの歌舞伎にちなんだ、かわいらしく華やかなものが多いようです。


■浅草寺の羽子板市

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12月も半ばを過ぎると各地で「歳の市」が行われ、正月飾りなどの正月用品、羽子板、破魔弓などの縁起物が売られます。
有名な浅草寺の歳の市は、江戸時代から羽子板や破魔弓を売る店が多く出ていましたが、近年は「羽子板市」として知られるようになりました。
毎年12月17日・18日・19日に行われますが、18日は観音の縁日で、納めの観音詣の日でもあり、大勢の人が参詣に訪れます。
境内にはたくさんの羽子板の出店が立ち並び、女の子の遊び道具や、縁起の良い装飾品としてばかりではなく、初正月の祝いの品、通過儀礼の贈答として羽子板を買い求める人で賑わいます。

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