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季節の行事

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2016年04月22日

八十八夜

八十八夜は季節を知らせる雑節のひとつ。立春から数えて88日目の日を指し、毎年5月2日頃がこの日に当たります。「八十八夜の別れ霜」といわれるように、この頃から霜が降りなくなり、日に日に夏めいてきます。八十八を組み合わせると「米」という字にもなり、農家では稲の種まきや、茶摘みが始まります。

 


■茶摘み
「夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは茶摘みじゃないか
あかねだすきに菅の笠

 

日和続きの今日このごろを
心のどかに摘みつつ歌う
摘めよ 摘め摘め 摘まねばならぬ
摘まにゃ日本の茶にならぬ」

 

この文部省唱歌の「茶摘み」がきっかけで、八十八夜といえば茶摘みというイメージが定着しました。実際の茶摘みの時期は九州から北上していくので、八十八夜のころはだいたい関西あたりが茶摘みの時期になることが多いようです。絣(かすり)に赤いたすきがけの茶摘みの衣装はこの季節の風物詩でもあります。また、八十八夜に摘んだお茶を飲むと長生きするともいわれています。

茶摘み.png

お茶についてはこちらをご覧ください。
【食の歳時記・旬の味】お茶の種類と特徴

 


■「八十八夜の別れ霜」「八十八夜の忘れ霜」
「八十八夜の別れ霜」「八十八夜の忘れ霜」とは、急に気温が下がって遅霜(晩霜)が降り、農作物に被害を与えることを警戒した言葉です。農作物の多くが新芽を出したりして、育ちはじめるころなので、この時期の遅霜は農作物に大きな被害を与えます。
しかし、八十八夜が過ぎれば、遅霜が降りることは少なくなり気候も安定することから、
八十八夜は昔から農作業の目安とされ、農家ではこの頃から本格的に農作業にとりかかりました。

 


■そろそろ夏支度
八十八夜は春から夏に季節が移り変わる節目の日。また、八十八は末広がりの縁起の良い数字なので、夏の準備をするにもよい日とされていました。
衣服だけでなく、インテリアや日用雑貨なども夏仕様の涼しげなものに替えると、気持ちもスッキリ、爽やかになります。

・カーテンを替える
色を淡いブルー系の爽やかな色に。わずかな風にもふわりと揺れる軽い生地だとさらに涼しげです。また、すだれやよしずを活用して暑い日差しを遮り、涼風を取り込むようにすると涼しい上に省エネにもなります。
・食器を替える
陶器の器をガラスの器に。透明な器にそうめんやサラダを盛ると、涼しげで食欲もそそります。
・敷物を替える
カーペットや座布団カバーを、日本古来のい草にすると、通気性も良く、独特の香りで気分が清々しくなります。い草は天然のエアコンといわれるほど、湿気の多い日本にはぴったりです。
・寝具を替える
綿の薄い夏布団や、汗を吸収しやすいタオルケットで快適に。寝冷え防止のためには、ズボンがあるパジャマが安心です。パジャマは袖や裾が開いていて、締め付けの少ないものが楽ちん。

八十八夜は現代でも、季節の変化の目安として活用することができますね。夏の準備をゴールデンウィークの楽しみのひとつに加えて、お部屋の中をおしゃれな夏バージョンに変えてみてはいかがでしょうか。

 

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