日々の便り

2015年11月07日

二十四節気「立冬」。七十二候「山茶始開」と焼き芋の話

11月8日は「立冬」。二十四節気のひとつで、暦の上ではこの日から立春の前日までが冬になります。木枯らしが吹きはじめ、冬の気配が感じられる頃。木枯らしは、晩秋から初冬に吹く冷たい北風で、木の葉が吹き落とされ、枯れたようになってしまうことに由来します。
東京では先月24日に、近畿地方でも25日に木枯らし1号が吹きました。本格的な冬がやって来る前に、暖房器具を出すなど、冬支度をしておきましょう。

火を使い始める時期なので、鎮火祭を行う寺社もあります。鎮火祭では里芋やみかん、魔除けの赤飯などをお供えします。家でも火の用心。火の取り扱いには気をつけたいですね。

また、七十二候では「山茶始開(つばきはじめてひらく)」になります。ツバキ科ツバキ属の山茶花(さざんか)の花が咲き始める頃。椿と混同されがちですが、先駆けて咲くのは山茶花で、童謡「たき火」にも出てくる花です。童謡を聞くと、落ち葉を掃き集めたたき火に、通りがかった子どもたちが暖を求めて集まってくる風景が浮かんできます。

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今は条例などで、野焼きやたき火は簡単にできなくなってしまいましたが、たき火とくれば「焼き芋」。さつまいもをアルミホイルで包み、たき火の中へ。しばらくするとほくほくのおいしい焼き芋ができ上がります。さつまいもは、60~70度ぐらいの温度でじっくり加熱すると、デンプンが多量の麦芽糖に変化して甘みが増します。石焼き芋がおいしいのは、温まった石の中でじっくり加熱されるから。

最近は、売り歩く焼き芋屋さんが少なくなってしまいましたが、スーパーなどでいつでも買えるようになりました。ちょっと風情にはかけますが、お芋の甘い匂いが漂ってきて、焼き芋好きの私はつい立ち止まってしまいます。
この石焼き芋、実は家庭でも意外と簡単に作れるそうで、作り方をご紹介しています。

【食の歳時記・旬の味】秋の味覚―さつまいも
https://www.i-nekko.jp/mikaku/mikaku_aki/satsumaimo/
【季節のめぐりと暦】二十四節気/立冬
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/nijyushisekki/rittou/
【季節のめぐりと暦】七十二候
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/

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