日々の便り

2017年10月17日

七十二候「蟋蟀在戸」。商売繁盛を願う「恵比須講」とべったら市

10月18日からは七十二候の「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」。秋の虫が戸口で鳴く頃という意味です。今は「蟋蟀」を「こおろぎ」と読みますが、昔は「こおろぎ」のことを「きりぎりす」と呼びました。「りーりーりー」と鳴く虫の声に、秋の深まりを感じます。

10月(本来は旧暦)は諸国の神様たちが出雲地方に出かける時期。この間、家を守ってくれる神様が恵比須様です。「七福神」の中の一人で、釣竿と鯛を抱えた恰幅の良い姿と福々しい笑顔が特徴です。商売の神様でもあり、関西では気軽に「えべっさん」と呼ばれて人気があります。

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その恵比須様をまつるのが「恵比須講」で、旧暦10月20日、11月20日、1月10日など、地域によって様々な日取りで行われます。
えびす神社の総本社である西宮神社(兵庫)では、毎年1月10日に「十日夷」が行われ、開門と同時に一番福を目指して走り参りをする「開門神事福男選び」や、繁盛をもたらす縁起物の笹の飾り物を求める人で賑わいます。

東京日本橋付近では毎年10月19日・20日の2日間、宝田恵比寿神社を中心に「日本橋恵比寿講べったら市」が開催されています。江戸時代中期からの伝統行事で、大根を甘く麹漬けにした名物「べったら漬」を売る露店がたくさん立ち並び、威勢の良い売り声が響きます。

【季節のめぐりと暦】七十二候
http://i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/
【暮らしのまつり・遊び】恵比須講
https://www.i-nekko.jp/matsuri_asobi/matsuri_aki/ebisuko/

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