日々の便り

2018年06月30日

田植えを終える「半夏生」

7月の和風月名は「文月(ふみづき、ふづき)」。七夕の短冊にちなみ「文披月(ふみひらきづき)」と呼ばれ、そこから転じて「文月」になったといわれます。また、旧暦の7月は稲穂が膨らむころだったので「穂含月(ほふみづき)」「含月(ふくみづき)」から転じたという説もあります。

7月2日は、夏至から数えて11日目の雑節「半夏生(はんげしょう)」です。「半夏」とは、「烏柄杓(からすびしゃく)」という薬草のことで、「半夏」が生え始める頃という意味。七十二候でも「半夏生(はんげしょうず)」にあたります。田植えは半夏生に入る前に終わらせないと秋の収穫が減るといわれて、農作業の大切な目安とされてきました。

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無事に田植えが終わると、水田や神棚に餅やお酒を供え、田の神に感謝する「さなぶり」という行事を行うところもあります。近畿地方では収穫した小麦で「半夏生餅」を作って田の神に供え、関西地方ではタコの足のように大地にしっかり根付くようタコを食べるなど、各地に半夏生ならではの風習があります。タコの旨みたっぷり炊き込んだタコ飯や、子どもも大好きなタコ焼きなどで季節の行事を楽しんでみるのも良いですね。

【季節のめぐりと暦】和風月名
http://i-nekko.jp/meguritokoyomi/zassetsu/wafuugetumei/
【季節のめぐりと暦】雑節/半夏生
http://i-nekko.jp/meguritokoyomi/zassetsu/hangeshou/
【季節のめぐりと暦】七十二候
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/

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