日々の便り

2018年10月31日

正月迎えの最初の祭り「酉の市」に残る江戸っ子の粋

11月の和風月名は「霜月(しもつき)」。文字通り、霜が降る月ということで「霜降月(しもふりつき)」が略されて「霜月」となりました。
また、「神無月」に出雲に集まっていた神様達が帰って来る月なので「神帰月(かみきづき)」、収穫祝いで神楽を奏することが多いので「神楽月」、もうじき雪の季節がやってくるので「雪待月」などの異称もあります。

11月1日は、鷲神社など、日本武尊(やまとたける)をまつる神社で酉の市が開かれます。酉の市は11月の酉の日に開かれる露天市で、熊手や招き猫などの縁起物を買い、一年の無事と来る年の福を願います。酉の日は12日ごとに回ってくるので、今年は1日が一の酉、13日が二の酉、25日が三の酉です。三の酉まである年は火事が多いといわれています。火の用心を心掛けたいものですね。

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そして、酉の市といえば熊手。金銀財宝の他、隠れキャラのように縁起物がたくさん詰め込まれています。好みの熊手を見つけたら、買う時は値切れば値切るほど縁起が良いので、思い切って値切ってみましょう。売り手も応じてくれて、商談成立!でも、値切った値段のまま安く買うのは野暮なこと。最初に聞いた値段で払い、値切ったぶんのお釣りはもらわずご祝儀にする、これが粋だとされています。買った(勝った)まけた(負けた)と気っ風のいいやり取りができる粋な大人はかっこいいですね。

【季節のめぐりと暦】和風月名
http://i-nekko.jp/meguritokoyomi/zassetsu/wafuugetumei/
【暮らしのまつり・遊び】酉の市
https://www.i-nekko.jp/matsuri_asobi/matsuri_fuyu/torinoichi/

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