日々の便り

2019年05月15日

七十二候「竹笋生」。東京の初夏の風物詩、浅草「三社祭」

5月16日からは七十二候の「竹笋生(たけのこしょうず)」。たけのこが出てくる頃という意味です。たけのこは古来よりまっすぐに育つとあって縁起の良いもの。生命力を凝縮したような身はみずみずしくて野趣深く、シャキシャキとした食感も楽しめます。

pixta_30524199_S.jpg

竹冠に旬と書いて「筍(たけのこ)」。旬は一旬、上旬、中旬、下旬などというように、10日ほどの期間を表す言葉です。たけのこは成長が早く、10日ぐらいで竹になってしまうのでこの字が当てられたそうです。
新鮮な皮付きのたけのこが手に入れば、甘みがあって香りの良いたけのこ料理を家でも楽しめます。たけのこはアク抜きが肝心。アク抜きの仕方をいくつかご紹介します。「たけのこご飯」や「鰹のたたき」など、今が旬のおいしさを楽しみたいものです。
【食の歳時記・旬の味】たけのこ料理
https://www.i-nekko.jp/shoku/2018-052509.html

さて、5月17日、18日、19日の3日間、東京・浅草では「三社祭」が行われます。江戸の風情が残る東京を代表する祭りのひとつです。お囃子や木遣り、舞なども奉納されますが、見どころは何といっても2日目、3日目の神輿渡御。担ぎ手たちが威勢良く神輿を振り動かし、荒々しく揺さぶるのが三社祭の神輿の特徴です。神輿を揺さぶるのは「魂振り」の意味があり、これにより豊作や豊漁、疫病退散などの御利益が得られるという信仰からきています。

なお、浅草といえば浅草寺が有名ですが、三社祭は浅草神社のお祭りです。
628年に隅田川で見つかった観音菩薩像を奉安したのが浅草寺の起源ですが、浅草神社はその観音菩薩像を発見した漁師の兄弟と、浅草寺を創建した土師氏を郷土神として祀ったとされる三社権現社が起源です。明治元年、神仏分離令により三社明神社となり、その後浅草神社となりました。今でも地元では「三社様」として親しまれており、浅草神社の祭りであることから「三社祭」と呼ばれています。

【食の歳時記・旬の味】たけのこ料理
https://www.i-nekko.jp/shoku/2018-052509.html
【四季と行事食】筍
https://www.i-nekko.jp/mikaku/mikaku_haru/takenoko/
【季節のめぐりと暦】七十二候
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/

ページトップへ