日々の便り

2019年08月17日

七十二候「蒙霧升降」。涼やかな「かき氷」を楽しむ

8月18日から七十二候の「蒙霧升降(ふかききりまとう)」になります。深い霧がまとわりつくように立ち込める頃。まだ残暑は厳しいものの、早朝は空気が冷え、山間部や水辺では、あたり一面が白い霧に包まれて幻想的な風景を作り出すことがあります。

さて、真夏の日差しが照りつける中、「氷」と書いたのぼりをみるとちょっと涼しさを感じますね。冷たい「かき氷」を食べて一休みというのは、夏ならではの楽しみです。最近はかき氷ブームで一年中かき氷が食べられますが、やはり「かき氷」は日本の夏の風物詩、夏の季語で「夏氷(なつごおり)」ともいいます。

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実はこのかき氷、冷凍庫がある現代だけの食べものではありません。昔の人も、暑い季節にかき氷を食べて涼をとるのが大好きでした。冷凍庫のない時代、どうやって真夏にかき氷を楽しんでいたのでしょうか。
昔は、製氷技術はなかったので、冬の間、池で凍った氷を切り出し、それをなるべく溶かさないように貯蔵しました。山の麓の穴蔵や、洞窟の奥などを利用してそこに大量に氷を入れて冷却効果を高め、さらに断熱効果を高めるためにおがくずなどをかけて保存しました。この貯蔵場所を氷室と呼びます。もちろんこんな贅沢は貴族だけのものでした。

今人気の天然氷も、この昔ながらの製法に近い形でじっくり凍らせた氷で、くちどけの良さが人気の理由の一つのようです。様々なシロップやフルーツ、練乳、クリーム、あんこや抹茶などのトッピングと、楽しみ方はいろいろ。写真映えする豪華なかき氷がSNSを賑わせていますが、ご当地かき氷といえるその土地ならではのかき氷もあるようです。そのいくつかをご紹介します。

【四季と行事食】かき氷
http://www.i-nekko.jp/gyoujishoku/natsu/kakigoori/
【季節のめぐりと暦】七十二候
http://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/

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