日々の便り

2019年11月07日

二十四節気「立冬」。「酉の市」に残る江戸っ子の粋

11月8日は「立冬」。二十四節気のひとつで、暦の上ではこの日から立春の前日までが冬になります。また、七十二候では「山茶始開(つばきはじめてひらく)」になります。「つばき」と読んでいますが、ツバキ科ツバキ属の山茶花(さざんか)の花が咲き始める頃という意味です。昔から山茶花は椿と混同されがちですが、先駆けて咲くのは山茶花です。

11月8日は、鷲神社など、日本武尊(やまとたける)をまつる神社で酉の市が開かれます。酉の市は11月の酉の日に開かれる露天市で、熊手や招き猫などの縁起物を買い、一年の無事と来る年の福を願います。酉の日は12日ごとに回ってくるので、今年は8日が一の酉、20日が二の酉です。

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そして、酉の市といえば熊手。金銀財宝の他、隠れキャラのように縁起物がたくさん詰め込まれています。好みの熊手を見つけたら、買う時は値切れば値切るほど縁起が良いので、思い切って値切ってみましょう。売り手も応じてくれて、「商談成立!」となっても、値切った値段のまま安く買うのは野暮なこと。最初に聞いた値段で払い、値切ったぶんのお釣りはもらわずご祝儀にする、これが粋だとされています。買った(勝った)まけた(負けた)と気風のいいやり取りができる粋な大人はかっこいいですね。

【季節のめぐりと暦】和風月名
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【暮らしのまつり・遊び】酉の市
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