日々の便り

2020年07月16日

七十二候「鷹乃学習」。意外と身近な「鷹」の存在

7月17日から七十二候の「鷹乃学習(たかすなわちがくしゅうす)」。鷹の子が飛ぶ技を覚え、巣立ちを迎える頃です。

日本で鷹といえば大鷹を指すことが多いようです。南西諸島などを除く日本各地に生息し、山地の森林などで繁殖します。4~5月頃に産卵、5~6月頃に孵化し、孵化した雛は1か月ほどで親鳥と同じぐらいの大きさとなり、6~7月には巣立ちの準備を始めます。飛び方を覚え、狩りを学んで1か月もすると、親のもとから巣立っていきます。

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日本に生息する猛禽類の中で食物連鎖の頂点に立つのが大鷹。からだの大きさはカラスと同じくらいですが、鳩やムクドリなどの鳥を空中で、ネズミやウサギなどを地上で捕えて食べます。その狩猟能力の高さから、古くから鷹狩りに利用されてきました。
最近は、カラスや鳩、ムクドリなどが大量に集まり環境に悪影響を及ぼしている場所で、鷹による害鳥駆除が行われることもあります。鷹を何度か害鳥のいる場所に放すと、鳥たちは鷹を恐れてその場所には戻ってこないのだそうです。効果は高いようで、害鳥除けのためのグッズにも鷹を模したものがありますね。

ことわざの中にも鷹が出てくるものがいろいろあります。
お正月の初夢には「一富士、二鷹、三なすび」といわれますし、「鵜の目鷹の目」「トンビが鷹を生む」「能ある鷹は爪を隠す」など、耳馴染のあるものも多いと思います。思いの他、鷹は私たちの生活の中に根づいているようです。

【季節のめぐりと暦】七十二候
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/

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