日々の便り

2021年04月30日

雑節「八十八夜」。新茶のおいしい淹れ方は?

5月の和風月名は「皐月(さつき)」。田植えが始まる頃なので、早苗を植える月「早苗月(さなえづき)」が略され、「さつき」になったといわれます。皐月や早苗の「さ」には稲や田んぼという意味があります。

今年は5月1日が「八十八夜」。「八十八夜」は、立春から数えて88日目にあたる雑節の一つです。「八十八夜の別れ霜」とは、この時期の遅霜を警戒した言葉ですが、八十八夜が過ぎれば気候も安定することから、農家ではこの頃から本格的に農作業にとりかかりました。そして、八十八夜といえば茶摘み。新茶も出まわる頃です。

お茶の葉は、摘んでも再び新しい芽が出ますので、1年に数回の茶摘みが行われます。南北に細長い日本列島では、茶摘みに適した時期は若干違いますが、「新茶」「一番茶」と呼ばれるのは、おおむね4月中旬~5月中旬の八十八夜の頃に摘まれたもの。「二番茶」は6月中旬~7月中旬頃、「三番茶」は7月上旬~8月上旬頃、9月以降に摘まれたものは「四番茶」「秋冬番茶」と呼ばれますが、地域や茶の種類によって茶摘みが行われる回数は違います。

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昔から八十八夜に摘まれた新茶を飲むと長生きするといわれていますが、実際、新茶は成分的にも優れているので理にかなっているそうです。
新茶のおいしいこの時期、ぜひ急須で淹れて味わってみてはいかがでしょうか。おいしいお茶の淹れ方をご紹介しています。

【旬の味覚と行事食・春】日本茶

また、茶所、静岡では飲むだけでなく、野菜や魚の煮物に煮だしたお茶を使うことも。お茶のアミノ酸が味わいを深くし、魚の生臭さも消してくれるそうです。さすがお茶の名産地ですね。


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【季節のめぐりと暦】八十八夜
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