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食の歳時記・旬の味

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2016年08月12日

夏の味覚~昔の人のスタミナ源

昔から、日本には夏に食べるとよい......とされる食べ物があります。旬の夏野菜だけでなく、昔の人はどのようなものを食べていたのでしょうか? 今回は二つご紹介します。

 


■昔も今も夏バテ予防に鰻
一つ目は、やはり「鰻」です。鰻は滋養が高く、スタミナ補給を目的として、江戸時代から流行り出しました。

 

鰻.jpg

 

実は、鰻の旬は夏ではなく脂の乗りのよい冬。なぜ、夏によい食べ物とされたのかというと、冬の鰻は脂が乗りすぎているので、夏の鰻は適度に脂が乗っていて、好都合な食材だったそうです。江戸時代、鰻を流行らせたのは平賀源内だという説は有名ですね。

 

鰻についてはこちらもご覧ください。
【季節のめぐりと暦】雑節とは・土用
【食の歳時記・旬の味】土用の丑の日・鰻の話

 


■甘酒は飲む点滴
二つ目は、「甘酒」です。
甘酒は日本書紀にも記述がある古墳時代からの飲み物。冬場のものと思われていますが、江戸時代には、手軽な栄養ドリンクとして親しまれていました。栄養豊富な甘酒は夏バテ防止になり、体力回復に効果的だとして、冷やしたものや熱したものを暑気払いに飲む習慣があり、江戸時代には夏の風物詩だったそうです。俳句では「甘酒」は俳句の夏の季語にもなっています。

 

甘酒.png

 

甘酒には、必須アミノ酸やパントテン酸、ビタミンB1・B2・B6、ビオチミンなど必須ビタミン類が多く、米糀(こうじ)に由来する食物繊維やオリゴ糖も豊富。大量のブドウ糖が含まれているので、「飲む点滴」ともいわれています。

 

また、「酒」という名前は付きますが、米と麹で作られる甘酒はアルコール飲料ではないので、未成年者が飲んでも大丈夫です。のちに酒粕で作られるようになった甘酒は、アルコール分が含まれるので、アルコール飲料として扱われています。

 


■食がすすむ涼しい食べ物
江戸時代には涼を求めて、冷麦、そうめん、冷奴などを現在と変わらず食べていました。
「ひゃっこい、ひゃっこい」と叫びながら売りに来た「冷水(ひやみず)売り」から、水に白玉団子と砂糖を入れたものを買ったりしていたそうです。

 

また、上流階級ではかき氷も人気。大名や富裕な町人たちは、屋形船で夕涼みをしながら食事を楽しむこともあったそうで、風流ですね。

 

 

こちらもあわせてご覧ください。
【食の歳時記・旬の味】かき氷
【食の歳時記・旬の味】夏の味覚~夏野菜

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