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食の歳時記・旬の味

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2016年08月19日

夏の味覚―西瓜

夏の果物の代表格といえば、やはり西瓜(すいか)でしょう。大きな西瓜を井戸水で冷やし、冷えたところで庖丁を入れると、パリンと弾けるように割れました。縁側に腰かけ、種を庭先にプップッと吹き出しながらかぶりついていたのも、子どもの頃のなつかしい思い出です。海辺での西瓜割りも夏の風物詩。甘くて水分たっぷり!乾いたのどにおいしい西瓜は、熱中症予防にも一役買ってくれるそうです。


■意外!西瓜は野菜の仲間

西瓜は、アフリカ中部の砂漠地帯が原産といわれるウリ科のつる性一年草です。
旬は、種類や生産地にもよりますが、一般的には7月~8月。真夏においしい果物ですね。でも、一番の旬が立秋を過ぎるため、西瓜は秋の季語とされています。

また、意外なことに、農林水産省の基準では西瓜はメロンやイチゴなどとともに「野菜」に分類されています。実は、一年生及び多年生の草本になる実は「野菜」、永年生の樹木になる実は「果物」と決められているのです。これを基準とすると確かに西瓜もメロンもイチゴも野菜の仲間ということになります。しかし、実際には果物売場に並び、栄養学的にも果物として扱われています。

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■熱中症予防にも西瓜!

西瓜は約90%が水分で、暑い季節にからだを冷やし、水分補給をしてくれる食べ物です。
疲労回復や利尿作用があるといわれ、カリウムなどのミネラルも豊富。食べるときに少量の塩を振って食べることがありますが、塩分も摂取ができて熱中症予防にもおすすめです。
また、アミノ酸の一種であるシトルリンは血流を改善するといわれています。果肉にはカロテノイドのβカロテンとリコピンが豊富に含まれています。

昔からよく「天ぷらと西瓜」は食べ合わせが良くないといわれますが、とくに医学的な根拠はありません。でも、胃腸が弱っている夏に、油分と水分や酸味を同時に摂ると胃がもたれやすいもの。だから注意しなさいという昔の人の教えといえます。


■西瓜の選び方

おいしい西瓜の選び方は、「手のひらでたたいてみる」ですが、ではどんな音がしたら良い西瓜なのでしょうか。
食べごろの西瓜は「ポンポン」と澄んだ音がします。「カンカン」というような高い音の場合は水っぽく、「ボタボタ」という低い音の時は熟れすぎてスが入っていたりします。
また、見た目で判断する基準もあります。果皮に張りがあり、縞模様がはっきりと濃いものは、生育に欠かせない太陽の光をたくさん浴びている証拠。またツルは細く、ツルと反対側のお尻の薄茶の部分が小さい西瓜が良いとされています。

最近はカットされて売られていることが多いですが、その場合は、種の色が黒く、果肉の赤と果皮の白の部分の境目がはっきりしているものを選ぶと良いでしょう。


■西瓜のおいしい食べ方・保存方法

西瓜は追熟せず、鮮度が落ちていきますから、買ったらすぐに食べましょう。
最もおいしいとされる温度は8~10℃で、冷やし過ぎると甘みが弱まります。
また、西瓜は中央が一番甘いので、切るときは放射状になるように切ると甘い部分が均等にいきわたります。

・食べきれないときは冷凍保存でスムージーなどに
西瓜は水分が多く、冷凍保存したものは生食には向いていません。でも、食べきれない場合は、皮と種を取り除き、果肉だけをジッパー付きの保存袋に入れて冷凍保存しましょう。スムージーやシャーベットに利用できて便利です。

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■ちょっと変わった西瓜

西瓜といえば、丸い形に緑と黒の縞模様、中の果肉は赤色。大玉だと重さは5~8kg、小玉は1.5~3kgくらいですが、この他にもいろいろな色や形の西瓜があります。

・ラグビーボール型の西瓜
ラグビーボールのような楕円形で、重さ2kg前後で長さは20cmくらいの小玉です。「マダーボール」「姫まくら」や、皮が黒っぽい「黒美人(はちきん)」などの品種があります。

・皮の色が黒い西瓜
果皮が深緑色で、果肉が鮮やかな赤色をした西瓜です。果肉はシャリッとした食感で甘みがあります。北海道当麻の「でんすけ西瓜」などが有名です。

・果肉が黄色い西瓜
外観は普通の西瓜ですが、切ってみると果肉が黄色。大玉、小玉、ラグビーボール型などの黄肉西瓜があります。

・皮の色が黄色い西瓜
果皮が黄色で果肉が赤という珍しい西瓜。シャリシャリして甘味もたっぷり。大玉の「太陽西瓜」、小玉で楕円形の「金のたまご」、球形の「愛娘ひなた」などの品種があります。

・とっても大きい西瓜
楕円形の巨大スイカで、重さが15~20kgにもなります。富山県の入善町(にゅうぜんまち)の「入善ジャンボ西瓜」が有名で、贈答用に草履のような「桟俵(さんだわら)」に挟み、縄でくくられて出荷される姿が特徴的です。

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