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食の歳時記・旬の味

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2017年02月09日

しもつかれ

初午の行事食として有名なのが、栃木県を中心に北関東に伝わる「しもつかれ」です。鮭(新巻鮭)の頭と、鬼おろしですった大根やにんじん、油揚げ、大豆、酒粕と煮る煮つけ。おせち料理や節分の豆の残りなどをうまく使った栄養満点の郷土料理です。
地域によりしもつかり、しみつかり、しみつかれ、すみつかれ、すみつかりとも呼びます。

 

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■しもつかれの由来といい伝え
「宇治拾遺物語」「古事談」などにでてくる「酢むつかり」を起源とする説が有力。江戸時代には、飢饉の時に飢えを凌ぐための食物として使われたそうです。
栃木県内では節分の豆を入れて作り、初午の日に稲わらのつとの中に入れて稲荷様や氏神様に供える風習とともにさまざまな言い伝えが残っています。
「わらづとに入れて屋根の上に投げると火事にならない」「稲荷様に供えるとキツネが畑を荒らさない、疫病にかからない」「初午以外の日に作ると火事になる」などの言い伝えがあります。
また、「しもつかれを7軒食べ歩くと病気にならない」といわれ、現在でも隣近所でやりとりする風習が残る地域もあります。

 


■しもつかれの作り方
家庭料理であるしもつかれは、その家庭ごとに微妙な味の違いがあります。できたての温かいうちに食べるのも、冷めて冷たくなったのを熱いご飯と食べるのも良く、酒の肴にも合います。

 

また、しもつかれを作る際は、鬼おろしという目の粗いおろし器で、大根やにんじんを粗くすりおろします。鬼おろしという名は、まるで鬼の歯のように大きく尖った歯が並んでいることから命名されました。

 

【材料】
鮭(基本的には新巻鮭)の頭   1匹分
大根                                          1本
にんじん                                    2本
大豆(炒っておく)                       1カップ
油揚げ                                  2枚
酒粕                                         300g

 

【作り方】
①鮭の頭に熱湯をかけて臭みを取る。
②湯通しした①を圧力鍋に入れ、ひたひたの水を加え、蓋をして強火にかけ、約10分加熱する。火を止め、鍋が自然に冷めて蓋が開けられるようになるまで待つ。
③大根とにんじんを「鬼おろし」ですりおろし、鍋に入れる。
(「鬼おろし」がない場合はフードプロセッサーで粗めにみじん切りにしてもよい)
④炒った大豆と1cm角くらいに刻んだ油揚げを鍋に加える。
⑤加熱した②をへらを使ってほぐし、圧力鍋で火を通したときに出たスープも一緒に鍋に加える。(圧力鍋で加熱するため、骨まで柔らかくなっているはず)
⑤鍋の中で全体が均一になるよう混ぜたら、蓋をして、ごくごく弱火で1時間以上、大豆が柔らかくなるまで煮る。焦げ付かないように、ときどき鍋底をかき回す。
(水は入れなくても、大根からたくさんの水分が出てくる)
⑥酒粕を入れてよく混ぜ、さらに1時間煮てできあがり。味をみて、塩気が足りないようなら塩を足す。

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