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食の歳時記・旬の味

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2018年05月25日

らっきょう

カレーのお供でおなじみの「らっきょう」。漬物として年中味わえますが、旬は5月から7月頃までの初夏の味です。ちょっと手間はかかりますが、自宅で塩漬けや甘酢漬けにして、さっぱりとしたおいしさとパリパリとした歯ごたえを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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■らっきょうの原産と栄養
らっきょうは中国原産のネギ科の植物で、食用にされるのは根元のふくらんだ白い「鱗茎」(りんけい)と呼ばれる部分。特有のにおいのもとは硫化アリルの一種アリシンで、玉ねぎやにんにくにも多く含まれている成分です。ビタミンB1の吸収を助け、ビタミンB1とともに摂るとビタミンB1による疲労回復効果を高めてくれます。その他、免疫力アップや食欲増進など様々な効果があるといわれています。また、食物繊維も豊富です。

らっきょう根付.jpg

■らっきょうの塩漬け(下漬け)の仕方
らっきょうを漬けるときは、基本的に塩漬け(下漬け)をしてから、本漬けを行うと日持ちが良くなります。出来れば土付きで、芽先の伸びていないらっきょうを選び、新鮮なうちに塩漬けにしましょう。その後好みの味に本漬けするといろいろな味が楽しめます。

らっきょう塩漬け.jpg

【材料】
らっきょう・・・1kg(根と茎を切った後の量です)
塩・・・150g
水・・・700ml

【作り方】
①根と茎を切る。
②ザルに入れ、流水でよく洗う。(うす皮が剥がれ落ちてきれいになります)
③煮沸消毒した容器に水と塩を入れよく溶かし、らっきょうを漬け込む。
※容器はホーロー製・陶製・ガラス製がおすすめです。
④冷暗所に置き、時々上下をかき混ぜ、10日~2週間程度漬け込みます。


■らっきょうの甘酢漬けの作り方
塩漬けしたらっきょうを使って、甘酢漬けを作りましょう。

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【材料】
らっきょう1㎏を塩漬けしたもの
塩抜き用酢水(水・・・600ml 酢・・・200ml)
漬け液
・水・・・150ml
・砂糖(氷砂糖やグラニュー糖)・・・250g
・食酢(純米酒など酸度4.5%)・・・350ml
・唐辛子・・・適宜

【作り方】
★漬け液を作る
①水に砂糖を加えひと煮立ちさせる。
②冷えてから食酢と小口切りにした唐辛子を加える。
※唐辛子の量は、お好みで加減してください。

★甘酢漬けにする
①塩漬けらっきょうは、塩抜き用の酢水に2~3時間浸し、少し塩気が残るくらいに塩抜きする。(少しかじって確かめましょう)
②煮沸消毒した容器にらっきょうと漬け液を入れ漬け込む。
③冷暗所に置き、10日ほど漬け込むと味がついてきます。

甘酢漬けの他に、醤油漬けやはちみつ漬けなどもおいしく簡単にできます。
わが家の初夏の味の一つに加えてみてはいかがでしょう。
カレーのお供だけでなく、サラダに加えたり、刻んでマヨネーズに混ぜてソースにしたり、お肉で巻いて焼いたりと、アイデア次第でいろいろな料理にも活用できます。


■エシャレットとエシャロット
4月から5月頃に早採りしたらっきょうは「エシャレット」として出まわります。そのまま味噌などを付けて食べるのがおいしいですね。

pixta_7627826_Sエシャレット.jpg

実は、市場に出始めた頃はフランス風に「エシャロット」と呼ばれていましたが、フランス料理などに使われる小型玉ねぎ「エシャロット」が普及し始め、混同を避けるため「エシャレット」と呼ばれるようになりました。「レ」と「ロ」の違いだけですが、両者は別種の野菜です。ちょっと間違えやすいので、覚えておくといいですね。

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