日々の便り

2019年02月08日

七十二候「黄鴬睍睆(うぐいすなく)」。梅の花が咲く頃に

2月9日からは七十二候の「黄鴬睍睆(うぐいすなく)」です。山里で鴬が鳴き始める頃。春の訪れを告げる鴬は「春告鳥(はるつげどり)」とも呼ばれます。「梅に鶯」とよくいいますが、梅の花も早春一番に開花するおめでたい花。実際に梅の木にとまる鶯色の鳥はメジロだそうですが、春の到来を表すおめでたい梅と、春の訪れを告げる鶯の取り合わせは人々の理想のイメージで、「取り合わせが良いふたつのもの。美しく調和するもののたとえ」として親しまれてきました。

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さて、梅の花も徐々に見ごろを迎えるこの時期、関東各地で梅まつりが行われています。
2月8日から3月8日まで、「文京梅まつり」が湯島天神で開催されます。湯島天神は江戸時代より梅の名所として多くの人々に親しまれてきました。湯島天神の約300本の梅の木のうち、7、8割が白加賀(しろかが)という白梅。古い世代には、湯島の白梅といえば、泉鏡花の小説「婦系図(おんなけいず)」を原作とした日本映画、「婦系図 湯島の白梅」(1955年)でも有名ですね。いまは合格祈願の受験生と梅見の人々で賑わっています。

2月2日から3月3日まで行われる「小田原梅まつり」の主要会場となる曽我梅林では約35,000本の梅が咲き誇ります。
「水戸の梅まつり」は2月16日から3月31日まで開催され、会場となる偕楽園には100種3,000本の梅が咲き競います。もちろんこの他にも、全国に数多くの梅の名所がありますので、出かけてみてはいかがでしょうか。かわいらしい梅の花と馥郁(ふくいく)たる香りが、春の訪れを告げています。

【季節のめぐりと暦】七十二候
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【暮らしのまつり・遊び】梅の花・梅まつり
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【暮らしの中の歳時記】梅・桃・桜の見分け方
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