日々の便り

2017年12月25日

年神様に供える「おせち料理」の由来

12月26日から七十二候の「麋角解(さわしかのつのおつる)」になります。「麋」は大鹿のことです。鹿の雄は春に角が生えはじめ、冬のこの時期になると角が脱落します。

さて、お正月が近づき「おせち料理」の用意をする頃となりました。もともとは「おせち料理」はお正月だけのものではなく、季節の節目に行う節供の料理全般を「御節供(おせちく)」「御節料理」と呼んでいました。やがて、節供の中でも一番重要な正月の「年神様にお供えする料理」をさして「おせち料理」と呼ぶようになりました。

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年神様へのお供え料理ですから、五穀豊穣、子孫繁栄、家内安全、無病息災、長寿などの祈りを込めて、縁起の良い海の幸、山の幸を豊富に盛り込みます。そして、年神様に供えたものを食べることで、年神様の力を体内に取り入れようとしたのです。年神様はご先祖様でもあると考えられていたので、地元で採れた食材を使って、毎年同じ料理をお供えするようになったといわれています。

重箱に詰めるのは、めでたさが重なるように。また、三が日はかまどの神様にも休んでいただくため、おせち料理は作り置きできるものが中心で、それを重箱に詰めておくと保存がきいたということもあるようです。美しく詰められたお重詰めなどを見ると一気に正月気分も盛り上がりますね。

【暮らしを彩る年中行事】お正月
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【暮らしを彩る年中行事】お正月/おせち料理
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