日々の便り

2018年10月19日

商売繁盛を願う「恵比須講」。栗名月の「十三夜」

10月(本来は旧暦)は諸国の神様たちが出雲地方に出かける時期。この間、家を守ってくれる神様が恵比須様です。「七福神」の中の一人で、釣竿と鯛を抱えた恰幅の良い姿と福々しい笑顔が特徴です。商売の神様でもあり、関西では気軽に「えべっさん」と呼ばれて人気があります。その恵比須様をまつるのが「恵比須講」で、旧暦10月20日、11月20日、1月10日など、地域によって様々な日取りで行われます。

えびす神社の総本社である西宮神社(兵庫)では、毎年1月10日に「十日夷(とおかえびす)」が行われ、開門と同時に一番福を目指して走り参りをする「開門神事福男選び」や、繁盛をもたらす縁起物の笹の飾り物を求める人で賑わいます。
東京日本橋付近では毎年10月19日・20日の2日間、宝田恵比寿神社を中心に「日本橋恵比寿講べったら市」が開催されています。江戸時代中期からの伝統行事で、大根を甘く麹漬けにした名物「べったら漬」を売る露店がたくさん立ち並び、威勢の良い売り声が響きます。

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さて、旧暦9月13日にあたる「十三夜」の月は、「後(のち)の月」と呼ばれ、十五夜に次ぐ名月とされています。2018年は10月21日が十三夜。十五夜または十三夜のどちらか一方のお月見しかしないことを「片見月」「片月見」と呼び、縁起が悪いといわれています。きれいなお月さまが見られると良いですね。

また、十三夜は栗や枝豆の収穫祝いでもあったため別名「栗名月」「豆名月」といい、栗や枝豆を供える習わしがあります。「栗」は秋の味覚の代表格。栗と日本人のつながりは古く、縄文時代にまでさかのぼり、古くは主食や救荒作物として食を支えてきました。
栗ごはんもぜひ味わいたい秋の味覚。栗をむくのには少し手間がかかりますが、失敗しない栗のむき方と栗ごはんの作り方をご紹介します。

【暮らしのまつり・遊び】恵比須講
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【暮らしを彩る年中行事】お月見
https://www.i-nekko.jp/nenchugyoji/otsukimi/
【食の歳時記・旬の味】秋の味覚―栗
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【暮らしを彩る年中行事】七福神
https://www.i-nekko.jp/nenchugyoji/oshougatsu_fubutsu/shichifukujin/

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