日々の便り

2020年09月16日

ツバメ去って、カツオが戻る秋。豊作を祈願する「八朔」

9月17日からは七十二候の「玄鳥去(つばめさる)」になります。ツバメが子育てを終え、南へ帰っていく頃。ツバメは民家の軒先などに巣を作るので、親鳥がせっせとヒナにエサを運ぶ姿もよく見られます。ツバメは田畑の害虫を食べてくれる益鳥として昔から親しまれてきましたが、最近は耕作地の減少や、巣作りに適した家屋の減少などで数が減っているそうです。来春も元気な姿がたくさん見られるといいですね。

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さて、9月は「戻り鰹」がおいしい時期です。戻り鰹は、脂がたっぷりとのっているため「トロ鰹」とも呼ばれています。鰹といえば「たたき」ですが、スーパーなどで購入した鰹のたたきもちょっとひと手間で、さらにおいしくなります。サクの状態の鰹のたたきの焼き目に塩を振り、フライパンでもう一度焼きます。熱が加わることで脂がのった鰹の旨みが引き立ち、作りたてに近い味が楽しめます。

また、旧暦8月1日は「八月朔日」を略して「八朔」といいます。この時期に田んぼでは早稲(わせ)の穂が実ることから、本格的な収穫を前に「豊作祈願」と「田の実りをお供えする」という意味を込めて、各地で様々な行事が行われていました。
香川県の中・西讃地方では、男の子の健やかな成長を願う行事として「八朔だんご馬」の行事が今も受け継がれています。だんごで勇壮な跳ね駒を作って祝うもので「馬節供」ともいわれています。

【季節のめぐりと暦】七十二候
http://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/
【旬の味覚と行事食】秋/戻り鰹
http://www.i-nekko.jp/sep/2019-091810.html
【暮らしのまつり・遊び】夏/八朔
http://www.i-nekko.jp/gyoji/2015-082710.html

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