日々の便り

2021年09月12日

七十二候「鶺鴒鳴」。「われもこう」が秋風に揺れる頃

9月12日は、七十二候の「鶺鴒鳴(せきれいなく)」。セキレイが鳴き始める頃という意味で、セキレイとは、スズメ目セキレイ科の鳥の総称です。長い尾をしきりに上下に振るのが特徴で、尾で地面を叩いているように見えるので「石叩き」「庭叩き」とも呼ばれます。

セキレイは日本神話にも登場し、イザナギノミコトとイザナミノミコトに、尾を振る様子で男女の交わり方を教えたということから「恋教え鳥」ともいわれています。

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秋の野山に、長い茎の先に暗紅色のお団子のような実をつけて揺れる素朴な花「われもこう」が咲く頃です。ですが、実のように見えるのは花穂で、小さなガクの集まりです。十五夜のお月見にはすすきとともに飾られることの多い、風情ある草花です。

その根には止血などの薬効があり、暗紅色の花穂は染料に使われ、若葉は食用にもなるなど実用性の高い草花でもあります。

また、「われもこう」には「吾木香」「吾亦紅」「割木瓜」「我毛紅」「我毛香」「我妹紅」など、いろいろな漢字が当てられますが、現在は主に「吾木香」「吾亦紅」「割木瓜」が使われています。どんな意味や由来があるのでしょうか。


【暮らしのまつり・遊び/秋】われもこう
【季節のめぐりと暦】七十二候


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