日々の便り

2020年01月29日

七十二候の最終候「鶏始乳」。「酒粕」料理で温まろう

1月30日から七十二候の「鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)」になります。春の到来を感じた鶏が鳥屋に入って卵を産み始める頃という意味です。

本来、鶏の産卵期は春から夏にかけて。冬は産卵をしなかったのです。小寒の日から立春の前日までを「寒の内」「寒中」といい、この間に生まれた卵を「寒卵」といいます。今は一年中卵が産まれますが、産卵が減っていた昔は「寒卵」は貴重で特に滋養があるとされました。

風邪気味のときなどはゆっくりからだを休めるのが一番ですが、栄養豊富な「たまご酒」もおすすめです。卵白に含まれる「リゾチーム」という酵素は風邪薬にも使われている成分で、殺菌効果と免疫力を高める働きがあります。「風邪にたまご酒」とは単に栄養補給だけではない、理にかなった習慣でもあります。

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また、寒い季節にからだを温める食べ物として「酒粕」もおすすめです。日本酒を作る工程でできる酒粕には、お米の豊富な栄養が含まれています。たんぱく質、炭水化物、食物繊維、ビタミン類、有機酸、ミネラルなどが含まれているほか、ペプチドやアミノ酸、麹菌、酵母菌由来のβ‐グルカン、葉酸なども含まれているそう。
酒粕に砂糖を加えてお湯で煮溶かして甘酒にしたり、鮭や野菜を煮てみそと酒粕で味を整える石狩鍋にしたりして味わってみてはいかがでしょう。おいしく、からだを芯から温めてくれます。

【季節のめぐりと暦】七十二候
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/
【食の歳時記・旬の味】たまご酒
https://www.i-nekko.jp/shoku/2019-010810.html

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