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食の歳時記・旬の味

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2020年11月11日

れんこん

れんこんは1年中出回っていますが、晩秋からおいしい旬の季節を迎える冬野菜です。れんこんにはいくつもの穴が開いているのが特徴のひとつ。おせち料理の縁起ものとしても欠かせません。


■れんこんに穴が開いているのはなぜ?

れんこんは「蓮根」と書くので、蓮の根っこと思われがちですが、根ではなく地下茎が膨らんだもので、いくつかの節に分かれていています。水生植物である蓮は気孔が発達していて、地下茎にも空気を通すための穴が貫通しています。それがれんこんの穴です。まっすぐ穴が通っているので「見通しがきく」として、れんこんは昔からお正月やお祝いの席でよく使われる縁起ものでもあります。
蓮には観賞用と食用があり、食用には古くからの在来種もありますが、現在広く出回っている食用のれんこんは、明治時代に導入された中国種を改良したものです。
観賞用の蓮については、こちらをご覧ください。
【暮らしのまつり・遊び/夏】夏の花―水辺に咲く蓮と睡蓮
http://www.i-nekko.jp/kurashi/2018-071010.html


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■旬が長く楽しめるれんこん

8月~9月上旬頃には新れんこんが出回りますが、れんこんの旬は秋から冬にかけて。「蓮根掘る(はすねほる)」は初冬の季語です。
新れんこんはアクが少なく、みずみずしくシャキシャキした食感が特長です。秋から冬にかけてのれんこんは、粘りがでて甘みが増し、もっちりとした食感です。収穫の時期によりれんこんの味、食感も変わりますから、時期にあわせた料理で楽しみましょう。新れんこんはサラダや甘酢和え、炒め物などに、冬のれんこんは煮物や天ぷらなどがおすすめです。


■新鮮なれんこんの選び方

れんこんは泥の中で育つので、皮の色や汚れは自然なものです。れんこんを選ぶときはまず、形を見るようにしましょう。ふっくらと丸みがあって太く、穴が小さめで大きさもそろっているものが良いとされます。切り口が変色しているもの、穴の中が黒ずんでいるものは鮮度が落ちているので避けましょう。


■れんこんの保存のコツ

ひと節丸ごとのものは、濡れた新聞紙に包みポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ保存します。4~5日で使い切りましょう。カットしたものは切り口をラップでピッタリと包み、これも冷蔵庫の野菜室で保存します。傷みやすいので2~3日を目安に使い切りましょう。
またカットしたれんこんを水に浸して保存することもできます。容器に入れてしっかり水に浸るようにして保存します。水は毎日取り換えましょう。酢を少量入れておくと変色防止になります。
れんこんは、冷凍すると1か月くらい保存できます。あらかじめ、煮物や炒め物などの用途に合わせてカットし、さっとゆでてよく水気を拭き取ってからラップでぴっちり包んで冷凍庫へ。料理するときには下ごしらえのひと手間が省けますね。


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■れんこん料理の下ごしらえのポイント

シャキッとした歯ごたえ、もっちりとした粘り、相反するような独特の食感を持つれんこんは、煮物、揚げ物、炒め物、酢の物など様々な料理に使えます。
皮はすじ目に沿ってピーラーなどでむくとむきやすいです。穴の中が汚れているときは流水をあてながら菜箸などでこそげとるようにします。
れんこんを切ってそのままにしておくと黒っぽく変色します。これは、れんこんに含まれるポリフェノールの一種である「タンニン」によるもので、味が変わるものではありませんが、変色を防ぐには切ったらすぐに酢水につけます。ゆでるときも酢を少し加えると白く仕上がります。


■栄養豊富なれんこん

変色の元になっている「タンニン」には抗酸化作用があり、生活習慣病予防の効果が期待されます。また、れんこんのぬめり成分「ムチン」には胃の粘膜を保護する作用があるといわれています。
風邪予防や美肌対策にも良いビタミンCが豊富で、高血圧予防に良いとされるカリウムや、便秘予防に効果的な食物繊維も含まれています。

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