日々の便り

2017年12月28日

本来はお金ではなかった「お年玉」

子どもたちの正月一番の楽しみといっても過言ではない「お年玉」。今では子どもたちへ渡す正月のおこづかいのようになっていますが、もともとは年神様から新年に授かる「新しい魂」を「年魂 (としだま)」といいました。「年魂」とは、いったい何でしょうか。今は誕生日がくるとひとつ年を取りますが、かつては正月に年神様から「年魂」をもらってみんなひとつ年をとったのです。これが数え年という年齢の数え方で、年神様から「年魂」をいただくことが本来のお年玉です。

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では、どうやっていただいたのでしょうか。
それは、年神様に供えた丸餅を食べることでした。年神様に供えて、御魂(みたま)が宿った餅玉を、家長が家族に分け与えた「御魂分け」が始まりです。この餅玉を「御年玉」「御年魂」と呼んだことから「お年玉」といいます。この餅を食べるための料理がお雑煮なのです。

毎年、お年玉を楽しみにしている子どもたちに、お雑煮を食べたらすでにお年玉をもらったことになっているなんて話したら大ブーイングが起こりそうですが、お年玉の形は変わっても、本来の意義は受け継いでいきたいものですね。

【暮らしを彩る年中行事】お正月
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【暮らしを彩る年中行事】お年玉
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