日々の便り

2019年07月31日

夏の睡魔を吹き飛ばせ!東北三大祭りの起源は七夕の「眠り流し」

8月の和風月名は「葉月(はづき)」。旧暦では7月が秋の初めの初秋なので、8月といえばもう仲秋。それで葉の落ちる月で「葉落月(はおちづき)」、それが転じて「葉月」になったという説が有力です。でも、実際はギラギラの太陽が照りつける毎日ですから、今風に解釈するなら、日差しを避けて木陰を求めるから葉月・・・というほうがしっくりきますね。
長かった梅雨もようやく明けて、夏の太陽がジリジリと照りつける日が続きます。熱中症などに気をつけて元気に過ごしたいものです。

そして、8月2日からは七十二候の「大雨時行(たいうときどきふる)」です。むくむくとした入道雲が湧きあがり、夕立を降らせ、乾いた大地を潤します。

pixta_45666189_M_s.jpg

さて、東北地方は夏祭りのシーズンです。2日から始まる「青森ねぶた祭」、3日から始まる「秋田竿燈まつり」、6日から始まる「仙台七夕まつり」の3つをあげて「東北三大祭り」と呼ばれています。

ねぶたも竿燈も七夕も、7月7日の夜に川や海に穢れを流す灯籠流しや灯籠送りが変形したものと考えられています。七夕行事のひとつに、秋の収穫前に労働の妨げとなる睡魔を追い払うため、人形などの形代に睡魔を委ねて祓え流す「眠り流し」という習慣があり、これが様々な祭りになって発展しました。ねぶたは「眠たい」の方言の「ねぶたい」が訛ったものと考えられています。
「眠り流し」にまつわる風習は全国でもみられましたが、とりわけ東北地方で発展しました。青森の「ねぶた」や弘前の「ねぷた」の他、秋田の「竿燈まつり」や能代の「ねぶながし」も、「眠り流し」の行事といわれています。

また、8月2日・3日には日本三大花火大会のひとつ、「長岡まつり大花火大会」が開催されます。戦後復興と慰霊のために始められた花火大会ですが、名物の正三尺玉の3連発やワイドスターマインなど、大型花火の共演が夜空を染め上げます。

【季節のめぐりと暦】和風月名
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/zassetsu/wafuugetumei/
【季節のめぐりと暦】七十二候
https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/shichijyuunikou/
【暮らしのまつり・遊び】夏祭り
https://www.i-nekko.jp/matsuri_asobi/matsuri_natsu/natsumatsuri/
【季節の行事】東北三大祭―青森ねぶた祭り
https://www.i-nekko.jp/gyoji/2018-072510.html

ページトップへ