日々の便り

2020年02月07日

道具に感謝の心を込めて「針供養」

2月8日は「事八日」の日。「事」とは、もともと祀りあるいは祭りを表す言葉で、コトノカミという神を祀るおまつりの日です。そのおまつりが12月8日と2月8日の2回あり、「事八日」「事の日」などといわれました。
「事」が始まるのを「事始め」、「事」が終わるのを「事納め」といいますが、実は、コトノカミが「年神様」か「田の神様」かで、事始めと事納めの時期が逆転します。
農家ではコトノカミは田の神様なので、12月8日に作業を締めくくり、お正月の準備を始めました。これが「事納め」で、年が明けた2月8日を「事始め」といい、農作業を開始しました。
また、コトノカミである年神様を迎えるために正月準備を始めるので12月8日を「事始め」、2月8日を「事納め」とする地方もあります。
「事」を何ととらえるかによって、一方の始まりの日はまた一方の終わりの日になるわけです。

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事八日には「針供養」が行われますが、地方や社寺によっては12月8日に針供養を行うところもあります。古くなった針や、折れたり曲がったりした針、さびた針などを豆腐やこんにゃくなどに刺して供養し、裁縫の上達を願います。

また、里芋、大根、にんじん、ごぼう、こんにゃく、小豆などを入れた「お事汁」を食べ、無病息災を願う風習もあります。栄養豊富なお事汁は、寒い季節に体の芯から温まる伝統の健康長寿食といえますね。作り方をこちらで紹介しています。

【四季の行事食】お事汁
https://www.i-nekko.jp/mikaku/mikaku_fuyu/okotojiru/
【暮らしを彩る年中行事】事始め・事納め
https://www.i-nekko.jp/matsuri_asobi/matsuri_fuyu/kotohajime/
【暮らしのまつり・遊び】針供養
https://www.i-nekko.jp/matsuritoasobi/fuyu/hari-kuyo/

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