日々の便り

2020年12月28日

不老長寿を願う薬酒「お屠蘇(とそ)」のいただき方は?

元日の朝、家族揃って新年のあいさつを済ませたら、まずいただくのがお屠蘇。
御神酒(おみき)と同じ清酒のように思われがちですが、漢方薬を浸した薬酒で、家族の健康を願う気持ちが込められています。中国から伝わり、平安時代の宮中儀式として取り入れられ、江戸時代に庶民の間に広がりました。

pixta_6702518_S屠蘇器.jpg

この時期になると、お屠蘇を作るための漢方薬が、「屠蘇散」「屠蘇延命散」「お屠蘇の素」などの名称で、薬局やスーパーなどで販売されています。中身は山椒(さんしょう)や桔梗(ききょう)、肉桂(にっけい)、蜜柑の皮などを調合したもの。ティーパックになっている場合が多いので、これを大晦日に日本酒かみりんに浸し、元旦に引きあげればできあがりです。日本酒に浸すとスッキリ味、みりんに浸すと甘くなるので、お好みでどうぞ。
もちろんアルコールが入っていますから、お子様や車の運転をする人が飲むのはNGです。口をつける真似ごとだけにしておきましょう。

お屠蘇のいただき方ですが、本来は屠蘇器と大・中・小三つ重ねの盃でいただきます。なければ手持ちの酒器でもかまいません。そして意外と知られていないのが、お屠蘇はお酒と違って乾杯して飲むものではないということ。実は年の順に飲むというしきたりがあり、若い人から年長者へと順番に盃をすすめていきます。さて、それはなぜでしょうか?答えは「暮らし歳時記」のサイトでチェックしてみてくださいね。
とはいえ、今は盃などの回し飲みはダメですね。各々の酒器を用いましょう。

【暮らしを彩る年中行事】お正月
https://www.i-nekko.jp/nenchugyoji/shinnen_junbi/
【暮らしを彩る年中行事】お屠蘇
https://www.i-nekko.jp/nenchugyoji/oshougatsu_tabemono/otoso/

ページトップへ