日々の便り

2021年08月12日

お盆は先祖の霊の里帰り。夕暮れに蜩の鳴く頃

8月12日から七十二候では「寒蝉鳴(ひぐらしなく/かんせんなく)」になります。「寒蝉」とは秋を告げる蝉のことで、蜩(ひぐらし)が鳴き始めるという意味。蜩が「カナカナ・・・」と鳴くのは、日の出前や日の入り後など薄暗い時間帯。夕暮れに鳴くので「日暮し」と呼ばれるようになったそうです。

そして8月15日は月遅れのお盆。8月13日がお盆の入り(迎え盆)となります。お盆の慣わしは多様ですが、一般的には盆棚を設え、お墓参りに行って、先祖の霊を招くために迎え火を焚きます。
夕暮れの頃、玄関前や門前でオガラを燃やすのが迎え火。オガラとは麻の茎の皮をむいたもので、オガラの煙に乗って先祖がやってくるといわれています。まずは火を拝み、外から内へまたぐようにして家に入る風習もあります。ちなみにオガラの灰をタンスに入れておくと、衣服に困らなくなるという言い伝えもあります。
迎え火を焚く頃、どこからともなく聞こえる蜩の声は、ちょっと切なく聞こえます。

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8日には東京五輪が終了しました。こんなにテレビを見続けたのは久しぶりです。いろいろな意見もありますが、コロナ禍にも負けず、世界中から集まった選手の皆さんの頑張る姿は、やはり素晴らしく、応援している方が励まされているようにも感じました。8月24日からは東京パラリンピックが始まります。どうか選手の皆さんが無事に全力を出し切れるようにと願っています。


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