2018年07月25日

東北三大祭り―青森ねぶた祭り

8月の上旬、東北各地で盛大な夏祭りが行われます。「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「仙台七夕まつり」の3つをあげて「東北三大祭り」と呼ぶことが多く、これに「山形花笠まつり」を加えて四大祭りとすることもあります。

その中のひとつである「青森ねぶた祭り」は、「弘前ねぷた」「五所川原立佞武多」とともに津軽地方の夏の風物詩です。


■ねぶたの由来
ねぶたの由来は、7月7日の夜に、穢れを川や海に流す七夕の灯籠流しや灯籠送りが変形したものと考えられています。七夕行事のひとつに、秋の収穫前に労働の妨げとなる睡魔を追い払うため、人形などの形代に睡魔を委ねて祓え流す「眠り流し」という習慣があり、これがさまざまな祭りになって発展しました。ねぶたは「眠たい」の方言の「ねぶたい」が訛ったものと考えられています。
「眠り流し」にまつわる風習は全国でもみられましたが、とりわけ東北地方で発展しました。青森の「ねぶた」や弘前の「ねぷた」の他、秋田の「竿燈まつり」や能代の「ねぶながし」も、「眠り流し」の行事といわれています。


■青森ねぶた祭り
・ねぶたとは
ねぶたとは、武者絵などが描かれた人形型の大きな山車の灯籠で、歴史上の人物や地域の伝説などをモデルに、現在は針金でつくった骨組みに和紙を貼って作られています。

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ねぶたづくりは約3ヶ月もかかる大仕事。大きさは幅9m、奥行き7m、高さ5m(台車も含む)以内に制限されています。
巨大な灯籠作りについては、坂上田村麻呂が蝦夷征伐に際して、大きな灯籠を作って敵をおびき寄せたことに由来する説など諸説あります。


・祭りの見どころ

祭りの行われる8月2日~7日は、夕刻になると灯籠に明かりがともされ、毎日20数台もの「ねぶた」が市の中心街を練り歩きます。各ねぶたにはそれぞれ500~1000人ほどの跳人(ハネト:踊り子)がついて、ねぶたとともに市内を行進します。

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跳人が「ラッセラー、ラッセラー」という掛け声とともに、お囃子のリズムに合わせて飛び跳ねて踊るのもねぶた祭りの見どころです。
最終日は、「眠り流し」の風習に習って、ねぶたが船に乗って海上を運行します。夜空には約9000発の花火が上がり、祭りのフィナーレを飾ります。


■弘前ねぷた
8月1日~7日に弘前市中心部で行われます。「青森ねぶた」は凱旋のねぶたで陽気な「動」の祭りであるのに対し、「弘前ねぷた」は出陣のねぷたで、勇壮な中にも「静」の趣があります。

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由来は、津軽藩祖の津軽為信が、文禄2年(1593年)京に滞在中、盂蘭盆会に二間四方の大燈籠を作ったのが始まりといわれています。
青森ねぶたが人形なのに対して、こちらは主に扇形をしていて、表側には勇壮な武者絵、裏面には優美な美人画や水墨画が描かれているのが特徴。「ヤーヤドー」の掛け声と笛や太鼓の囃子ともに、大小合わせて約60台のねぷたが弘前市内を練り歩きます。


■五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)
8月4日~8日に五所川原市で行われます。平成10年(1998年)に80年ぶりに復活した祭りで、高さ約23m、重さ約19トンという巨大な佞武多が、光り輝きながら五所川原市内を練り歩く迫力満点の祭りです。

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3台の巨大立佞武多の他、大小約15台が出陣し、その下で「ヤッテマレ、ヤッテマレ」の掛け声とともに祭り囃子が鳴り響きます。「ヤッテマレ」とは「やってしまえ」の意味です。

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