2025年10月28日

かぼちゃ

「かぼちゃ」は一年中出回っていますが、おいしい季節は秋から冬にかけてです。定番のかぼちゃの煮物やスープ、コロッケ、サラダ、そしてスイーツとしても大活躍。おいしさだけでなくビタミンもたっぷりで栄養の宝庫です。おいしいかぼちゃの選び方や保存方法などのまめ知識をお届けします。

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■かぼちゃの種類いろいろ
かぼちゃにはたくさんの種類がありますが、大きく分けて「日本カボチャ」「西洋カボチャ」「ペポカボチャ」の3種類。どんな特徴があるのでしょうか。
・日本カボチャ
水分が多くねっとりとした食感で甘みは控えめ。煮物にしても煮崩れしにくいという特徴があります。今では少なくなりましたが、岡山県瀬戸内市の「備前黒皮かぼちゃ」、愛知県清須市の「土田かぼちゃ」など各地で伝統野菜として栽培されています。
・西洋カボチャ
いま主流となっているかぼちゃは西洋カボチャ。加熱するとホクホクするので、「クリカボチャ」とも呼ばれます。全体の生産量の半分以上を占めるのは、「えびす」「みやこ」の2品種です。
・ぺポカボチャ
北米南部の乾燥した地域で作られる品種の総称で、主に飼料用です。
「おばけかぼちゃ」「おもちゃかぼちゃ」と呼ばれる品種は主に観賞用で、ハロウィンのジャック・オー・ランタンにも使われます。
加熱するとそうめんのようになるので「そうめんかぼちゃ」と呼ばれる「金糸瓜(きんしうり)」や、「ズッキーニ」も実はこのペポカボチャの一種です。

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■かぼちゃの旬はいつ?追熟でおいしくなるかぼちゃ
かぼちゃはが収穫されるのは日本では6月〜9月の夏場ですが、収穫後しばらく室温に置いて追熟させたほうがおいしくなるので、かぼちゃの旬は秋から冬にかけてです。追熟するとデンプンが糖に変わって甘みが増し、水分も適度に抜けてほくほくと食感が良くなり、栄養価も高くなります。
保存がきくかぼちゃは、食料が十分でなかった時代に冬場の食料として大切でした。冬至にかぼちゃを食べる習慣があるのは、栄養たっぷりのかぼちゃで冬を乗り切る先人の知恵といえます。

■ビタミン類がたっぷり、かぼちゃの栄養
かぼちゃは、三大抗酸化ビタミンといわれるβ-カロテン、ビタミンE、Cが多く含まれています。熱に弱いビタミンCもデンプンに守られているので効率よく摂取できます。β-カロテンは、皮に多く含まれているので皮つきで料理するのがおすすめです。
また、かぼちゃの種は、オメガ3脂肪酸、必須アミノ酸のトリプトファン、ビタミンE、亜鉛なども含み栄養豊富。ローストするとおいしいですが、カロリーも高いので食べすぎには要注意です。

■おいしいかぼちゃの選び方
・丸ごとの場合
左右対称で形が整っているもの、皮の色が濃くてツヤがあり、硬くてずっしり重いものを選びましょう。ヘタが乾燥してコルク状になっているものは熟成しているしるしです。
・カットしてある場合
果肉の色が濃いオレンジ色で、肉厚なもの。種がしっかり膨らんでいるものを選びましょう。

■かぼちゃの保存方法
・丸ごとの場合
冷暗所で1~2か月保存可能です。新聞紙で包み、風通しの良い場所で保存しましょう。
・カットした場合
種とワタを取り除き、ラップで包んで冷蔵庫で保存し、1週間以内で使い切りましょう。
冷凍保存するときは、使いやすい大きさや形に切り、加熱してから冷まし、くっつかないように並べて冷凍します。調理の時は凍ったまま加熱します。

かぼちゃの原産地や名前の由来などについては、【旬の味覚と行事食】夏野菜でも解説しています。どうぞご覧ください。
【旬の味覚と行事食】夏/夏野菜

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