2018年07月03日

海水浴

夏のレジャーとして親しまれている海水浴ですが、もともとは医療目的で行われていました。海水浴の歴史や、海水浴を快適に楽しむポイントをご紹介します。

 


■旧約聖書にも残る海水浴

海水による沐浴の歴史は古く、旧約聖書にエジプト人の沐浴の記録が残っているそうです。
イギリスでは、18世紀中頃に医師R.ラッセルがブライトンの海岸に患者を集めて、海浜の空気を呼吸し、海水に浸ったのが近代の海水浴の始まりだとされています。
その後、次第に医療目的から離れ、行楽や娯楽としての海水浴が、各地の海岸で行われるようになりました。

 


■鴨長明・源実朝も海水浴をしていた
日本でも古くから「潮浴(しおあみ)、「潮湯治(しおとうじ)と呼ばれる、医療のための海水浴が行われていました。鎌倉前期の歌人、鴨長明は、尾張大野の浜で海水を浴び、源実朝も鎌倉で医療のために海水浴をしたといわれています。

 


■日本の海水浴場発展の歴史
鴨長明も海水浴をしたといわれる愛知県千鳥ヶ浜(もとの尾張大野)に、1881年、愛知県立病院長後藤新平が医療的効果を説いて、日本最初の海水浴場を開きました。
続いて1885年、軍医総監の松本順が、神奈川県大磯の照ヶ崎海岸に海水浴場を開き、その後各地で海水浴場が増えていきました。
日本で「海水浴」(英語で sea bathing)という言葉を初めて用いたのは、松本順だといわれています。
その後、医療や保養の目的ばかりでなく、遊泳を楽しむ人々が増え、海水浴は夏の代表的レジャーとなりました。

 


■海水浴を快適に楽しむポイント
海ではさまざまなマリンスポーツも楽しめますが、家族、子ども連れなどで出かける時に持って行きたいものをピックアップしてみました。

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・海水浴に持って行きたいもの

【水着】泳ぐ予定がなくても持って行くと安心。
【薄い長袖パーカーなど羽織れるもの】日焼け防止や体温調節に。直射日光を浴び続けていると意外に体力が奪われます。
【ビーチサンダル】熱い砂浜には必需品です。砂浜には割れたガラス瓶や飲料缶のプルトップなど、踏むと危ないものが落ちている場合があるので足を守るためにも。

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【日焼け止め・サングラス・帽子】
日焼けしたくない人に日焼け止めは必須アイテム。女性はメイクを控えめにして、日焼け止めをしっかり塗りましょう。数時間ごとに塗りなおすことも忘れずに。目への紫外線を防ぐためにはサングラスを。帽子は熱射病対策にも。

【タオル】濡れた体を拭いたり、冷えた体を温めたり。シートの上に敷いて熱対策など、さまざまな用途に使えますので、ビーチタオルなど大きいサイズのものを用意しましょう。
【シート、パラソル】シートを敷いて居場所を確保したら、パラソルもあると日差しを遮ってくれるので快適です。

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【椅子】
シートは砂浜に直接敷くので、熱を持ってしまうこともありますが、椅子があると砂浜に直接触れないので快適。背もたれが倒れるタイプの椅子なら、横にもなれて便利です。
【クーラーボックス】水分補給は大切ですから、水やジュースなどの飲み物を冷やしておきましょう。現地で買うより安くすみます。
※海辺で飲むアルコール類もおいしいですが、飲み過ぎは禁物。アルコールだけだと脱水症状になってしまいますし、酔って海に入るのは大変危険です。
【ゴーグル】きれいな海の中には魚がいっぱい。ゴーグルがあれば、海中の景色もよく見えます。
【浮き輪】泳ぐだけでなく、プカプカと波に浮かぶのも楽しいですね。泳げない人や子どもには必需品です。

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【お砂場用おもちゃ】
子どもは砂遊びが大好き。バケツ、シャベル、ジョーロなどで、砂の芸術品ができるかも。

この他にも、帰りの着替えや、小銭などもお忘れなく!
貴重品は海の家などに預けるといいでしょう。

 

・海水浴場へは早めに行こう
海水浴は日差しが強すぎない午前中がベストです。浜辺が混雑する前に到着すれば過ごしやすい場所も確保しやすくなります。
そして、潮が満ちてくる午後2時~3時前には上がりましょう。

 

・ルールを守って安全に
海水浴場のブイの外は遊泳禁止です。ブイの外に出ないようにしましょう。
夏の土用の頃は、「土用波」という高波が発生することもあります。土用波は、台風による波のうねりが長距離を伝搬して、日本の太平洋岸に打ち寄せるものです。波の振幅が重なって突然大波となることもあるので注意が必要です。

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