日々の便り

2019年11月12日

七十二候「地始凍」。五穀豊穣を願う一世一度の「大嘗祭」

11月12日から、七十二候では地始凍(ちはじめてこおる)になります。大地が凍りはじめる頃という意味で、霜が降りたり、霜柱が立ったり、水たまりに氷が張ったりしはじめます。11月に入り、朝晩はけっこう冷えるようになりました。アスファルトばかりの都会では霜柱を踏む機会もありませんが、子どもの頃、霜柱を踏んだときのあのサクッとした感触がなんとも気持ち良かったものです。

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さて、明日11月14日は天皇即位にまつわる皇室行事の一つ「大嘗祭(だいじょうさい)」が行われます。
毎年、11月に宮中祭祀「新嘗祭(にいなめさい)」が行われていますが、「新嘗祭」は、新穀を神様に捧げ、その年の収穫に感謝する儀式で、皇室では、宮中祭祀の中の最も重要なものとされています。「大嘗祭」は「新嘗祭」を天皇即位後、初めて大規模に行うもので、皇位継承に伴う一世に一度の重要な儀式とされています。11月14日という日付は、本来の「新嘗祭」の日付である11月の第2卯の日にあたります。

これに先立ち5月に、大嘗祭に使う米を収穫する2つの地方を決める「斎田点定(さいでんてんてい)の儀」が行われ、東の「悠紀(ゆき)」地方に栃木県が、西の「主基(すき)」地方に京都府が選ばれました。そして9月には、栃木、京都それぞれの田んぼで、米を収穫する儀式、「斎田抜穂(さいでんぬきほ)の儀」が行われました。栃木県は「とちぎの星」、京都府は「キヌヒカリ」という品種の米だそうです。

五穀豊穣を祈る大嘗祭ですが、先の水害で大規模な被害が出た農家の皆さまが再び多くの収穫を得られるように、復興の願いが届くことをお祈りいたします。

【季節のめぐりと暦】七十二候
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【暮らしを彩る年中行事】勤労感謝と新嘗祭
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