日々の便り

2024年02月11日

「建国記念の日」とは。「初午(はつうま)」には稲荷ずしで豊作祈願

2月11日は「建国記念の日」。「国民の祝日に関する法律」によって定められた祝日のひとつで、「建国をしのび、国を愛する心を養う日」とされています。よく「建国記念日」ともいわれますが、正式名称は「建国記念の日」です。2024年は日曜日にあたるので、12日月曜日が振替休日になっています。

202402pixta_fushimiinari_75325750_S.jpg

さて、2月最初の午の日は「初午」です。2024年は2月12日が初午にあたります。和銅4年(711年)の初午に、稲荷山(現在の京都・伏見稲荷大社の地)に稲荷神が降りたとされ、やがて全国に「初午祭」が広まりました。稲荷の名は「稲生り」から来たともいわれ、伏見稲荷をはじめ大阪の玉造稲荷、愛知県の豊川稲荷など、各地の稲荷神社で盛大に初午祭が行われます。

稲荷神社といえばキツネがつきもの。キツネは、春になると山から下りてきて田んぼのネズミを食べ、秋には山に帰ることから「稲荷神の使い」とされました。稲荷神社のキツネの像をよく見ると、口になにか咥えています。米倉の鍵や鎌、玉など神社によって違いがあるそうですが、「稲荷神の使い」として見ると納得できるものばかりです。

そのキツネの大好物が油揚げ。そこで、初午の日には油揚げや油揚げにすし飯を詰めたものを奉納するようになり、これが「いなり寿司」の始まりだといわれています。稲荷神社もいなり寿司も親しみを込めて「おいなりさん」と呼ばれていますね。
いなり寿司は、東日本では米俵に見立てた俵型ですが、西日本ではきつねの耳に見立てた三角が主流というのもおもしろいですね。

また、初午の行事食として有名なのが、栃木県を中心に北関東に伝わる「しもつかれ」です。鮭の頭と、鬼おろしですった大根やにんじん、油揚げ、大豆、酒粕と煮る煮つけで、おせち料理や節分の豆の残りなどをうまく使った栄養満点の郷土料理です。
詳しくはこちらをご覧ください。
【旬の味覚と行事食】冬/しもつかれ


【暮らしのまつり・遊び】初午
【旬の味覚と行事食】冬/しもつかれ

ページトップへ