日々の便り

2025年02月01日

春の芽吹きを感じる「如月」。「節分」の行事を楽しもう

2月の和風月名は「如月(きさらぎ)」。中国での2月の異称「如月」を、日本で「きさらぎ」と読むようになったといいます。「きさらぎ」の由来は、寒さで衣を更に重ねて着ることから、「衣更着(きさらぎ)」というようになったという説が有力ですが、その他にもいろいろな説があります。気候が陽気になるので「気更来(きさらぎ)」「息更来(きさらぎ)」、草木が生えはじめるから「生更木(きさらぎ)」など様々ですが、どの説をみても、寒さの中にも春の訪れを感じる繊細さが感じられますね。

さて、2月2日は雑節の一つ「節分」です。本来は立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれ前日が「節分」で年に4回ありますが、旧暦では春から新しい年がはじまったため、立春の前日の節分は大晦日のようなもの。というわけで、節分といえば立春の前日をさすようになりました。

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節分といえば「豆まき」です。豆まきには、新しい年を迎えるために、邪気払いをするという意味があります。邪気の象徴が鬼です。豆まきで使われる豆は、五穀の中でも最も大きく、邪気を払う力が宿るといわれる大豆です。豆が「魔滅」、豆を煎ることで「魔の目を射る」ことに通じるため、煎った大豆を使い、これを「福豆」といいます。

節分には全国の多くの社寺で、節分の行事が行われますが、京都には「四方参り(よもまいり)」という行事があります。「四方参り」とは、京都御所の四方の鬼門を守る「吉田神社」「八坂神社」「壬生寺」「北野天満宮」の四つの神社をお参りする風習です。回る順番は、邪気払いのため北東から順に時計回りで、吉田神社→八坂神社→壬生寺→北野天満宮という順にまわり、北野天満宮に邪気を閉じ込めて新年(立春)を迎えるそうです。
各神社では、豆まきや厄払いの神事が行われ無病息災や厄除けを願います。特に八坂神社では、先斗町、宮川町、祇園甲部、祇園東の四花街の芸舞妓による舞踊奉納と豆撒きも行われ、節分行事に華をそえてくれます。

最近は豆まきよりも「恵方巻」の方が盛り上がっているようです。もともとは大阪発祥ですが、今では全国区。七福神にちなんで7種類の具材を巻いて「福を巻き込む」、切らないで丸かじりして「縁を切らない」「運を逃がさない」、そしてその年の福をつかさどる年神様がいらっしゃるという恵方を向いて食べることで「無病息災や商売繁盛」をもたらすとされる縁起の良い太巻きです。ちなみに今年は「西南西」が恵方で、そちらを向いて食べると良いそうです。

【季節のめぐりと暦】和風月名
【季節のめぐりと暦】節分
【旬の味覚と行事食】節分の行事食

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