2018年05月27日

きのこ

実りの秋は食欲の秋でもあります。きのこのおいしい季節ですね。一般に流通しているきのこ類は、栽培品が主流ではありますが、それでも秋が旬です。
きのこは低カロリーで、ビタミンB群・ビタミンDなどのビタミン類や、カリウムなどのミネラル、食物繊維も豊富。種類もたくさんあり、煮たり、焼いたり、炒めたり、鍋物にもピッタリの秋の食材です。秋のきのこの香り、食感、味わいを楽しみましょう。


■本しめじとぶなしめじ
「香り松茸、味しめじ」といわれるように、味の良いことで知られていますが、このしめじは「本しめじ」(シメジ科シメジ属)のこと。アカマツなどに生える希少品で珍重されています。最近になってようやく人工栽培が可能になり、店頭に並ぶようになりました。

pixta_20534473_S.jpg

一般的に流通している「しめじ」は「ぶなしめじ」(シメジ科シロタモギタケ属)の栽培物です。天然物はブナやトチノキなどの倒木に生えますが、流通量は多くありません。
また、よく似たきのこに「ひらたけ」があります。しめじとして販売されていたこともありましたがヒラタケ科のきのこです。最近は「ひらたけ」として販売されています。

pixta_14366509_S.jpg

・ぶなしめじの選び方
カサが開きすぎず、ふっくらとして密集しているものを選びましょう。全体的に弾力があり、軸が白く、太めでしっかりしているかどうかも要チェックです。


■しいたけ
しいたけ(ホウライタケ科シイタケ属)は、日本では鎌倉時代には食べられていたようですが、栽培が行われるようになったのは江戸時代で、生産量が増えるにつれて広まっていきました。
明治時代の中頃にはクヌギやコナラなどの丸太に種菌を植える「原木栽培」、昭和中期頃からはおがくずに米ぬかや小麦ふすまなどを混ぜて作った培地に植えて育てる「菌床栽培」が始まり、現在もこの2種類の栽培法が用いられています。
また、天日などで乾燥させた「干ししいたけ」は、香りやうまみも凝縮されていて、水で戻すだけで調理できて大変便利です。

pixta_21465777_S.jpg

・しいたけ、干ししいたけの選び方
カサが開ききらず、軸は短めで太く、カサの裏側のひだがきれいな白色のものを選ましょう。ひだが茶色く変色したものは鮮度が落ちています。
干ししいたけはしっかり乾燥していて、表面が茶褐色でカサの裏は淡黄色のものを選びましょう。


■まいたけ
まいたけ(サルノコシカケ科マイタケ属)は、シャキシャキとした食感と独特の風味が特徴で、1年を通じて気軽に入手できます。名前の由来は、その形がきのこが舞っているように見えるからという説や、食べた人があまりのおいしさに踊り出したからという説などが伝えられています。
踊り出してしまうほどおいしいといわれる天然物のまいたけは希少で、なかなか入手できません。一般に出回っているまいたけは、ほとんどが菌床栽培によるものです。まれに原木栽培のものもあり、原木栽培のまいたけは、天然のまいたけに近い味がするといわれています。

pixta_15101073_S.jpg

・まいたけの選び方
カサの色が濃い茶褐色で、パリッとしていて肉厚なものを選びましょう。鮮度が落ちるとカサが湿ったようにしなびてきます。軸は白くて張りがあり、かためのものが良い品です。


■秋の味覚の醍醐味「きのこ鍋」
きのこのうまみがたっぷりのきのこ鍋。手早くできて、ほっこりと温まります。

【材料】
生しいたけ・ぶなしめじ・まいたけ・えのきだけ・なめこなどのきのこ類(合わせて300g)、鶏もも肉(100g)、三つ葉(適宜)、だし汁(4カップ)、酒(大さじ2)、みりん・塩・しょうゆなど(各小さじ1)

【作り方】
●きのこの下準備
生しいたけ・・・軸を取って四つ切
しめじ  ・・・石づきを取って、小房に分ける
まいたけ ・・・手で適当な大きさに裂く
えのき  ・・・根元を切り落とし、半分の長さに切ってほぐす
なめこ  ・・・流水でさっと洗う

①鶏肉は食べやすい大きさに切り、酒と塩(分量外)を振っておく。
②三つ葉はざく切りにする。
③鍋にだし汁を入れて火にかけ、きのこ全部と鶏肉を入れる。
④きのこと鶏肉に火が通ったら、酒、みりん、塩、しょうゆを加えて火を止め、三つ葉をちらす。

お好みでこんにゃくや焼き豆腐、油揚げなどを加えてもおいしいですね。

ページトップへ