6月11日は「入梅」。農作業や暮らしの大切な目安とされてきた雑節のひとつです。昔は、芒種(ぼうしゅ)の後の最初の壬(みずのえ)の日、立春から135日目などとされていましたが、現在は太陽の黄経が80度に達した日とされています。実際の梅雨入りは各地で違い、目安とされているのは気象庁の発表する「梅雨入り宣言」です。
「梅雨」の語源は、梅の実が熟す頃に降る雨だからという説が有名ですが、他にも素敵な呼び名があります。「卯の花腐し(うのはなくたし)」「黴雨(ばいう)」「五月雨(さみだれ)」などは、梅雨の異称。「五月雨」の「さ」は田の神様で「みだれ」には水垂れという意味もあり、旧暦5月の長雨のことを指します。
そして、七十二候では「腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)」になります。草の中から蛍が舞い、光りを放ちはじめる頃。昔は腐った草が蛍になると考えられていたそうです。
一時は激減した蛍ですが、最近は蛍を鑑賞して楽しむ「蛍狩り」ができるところも増えてきました。ところで蛍はなぜ光るのか、また蛍の種類など詳しくはこちらでご紹介しています。
【暮らしのまつり・遊び】夏/蛍狩り
また、6月15日(6月の第3日曜日)は「父の日」です。「母の日」に比べて影の薄い「父の日」ですが、この日も母の日と同じくアメリカ発祥で、1980年代ごろから日本でも祝うようになりました。お父さんにも日ごろの感謝の気持ちを伝えたいですね。
【季節のめぐりと暦】雑節/入梅
【季節のめぐりと暦】七十二候
【暮らしのまつり・遊び】夏/蛍狩り
【暮らしのまつり・遊び】夏/母の日と父の日
2025年06月11日