日々の便り

2016年12月16日

子どもの健やかな成長を願う羽根つきと羽子板

12月も半ばを過ぎると各地で「歳の市」が行われ、正月飾りなどの正月用品、羽子板、破魔弓などの縁起物が売られます。
東京・浅草の浅草寺では、毎年12月17日・18日・19日に羽子板市が行われ、境内にはたくさんの羽子板の出店が立ち並びます。18日は観音の縁日で、納めの観音詣の日でもあり、大勢の人が参詣に訪れます。

なぜ、年の瀬に羽子板市が立ったり、お正月に羽根つきをしたりするのでしょうか。それは、羽根つきは単なる遊び、玩具としてだけでなく、厄払いの意味を持っているからです。羽根についているムクロジの実は「無患子」と書くことから子どもが患わないとされました。また、羽根がトンボに似ており、トンボは病気を運ぶ蚊の天敵なので、1年の厄を払いのけるとされました。羽根を打ち損じると顔に墨を塗るというのも、魔よけのおまじないなのです。

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羽根つきの起源については、奈良時代より女子が神事として行っていた、棒で球を打つ「毬杖(ぎっちょう)」という遊びであるとする説や、室町時代に中国から羽根に硬貨をつけたものを蹴る遊びが伝わって、羽根をつくようになったという説などがあります。

江戸時代には、女の子の健やかな成長を祈って、初正月に羽子板を贈るようになりました。木の板に絵を描いた簡素な羽子板は実際に遊ぶためのものですが、江戸後期になると、魔よけを目的とした装飾用の「押し絵羽子板」が登場し、役者絵の羽子板が人気を集めました。
現代でも、男の子が生まれた家には破魔弓、女の子が生まれた家には羽子板を贈るという習慣があります。初正月を迎える女の子に贈られる縁起物の羽子板は、伝統的な絵柄が好まれ、藤娘や道明寺などの歌舞伎にちなんだ、かわいらしく華やかなものが多いようです。

【暮らしを彩る年中行事】お正月
https://www.i-nekko.jp/nenchugyoji/shinnen_junbi/
【暮らしの中の歳時記】羽根つきと羽子板
https://www.i-nekko.jp/matsuri_asobi/matsuri_fuyu/2018-121110.html

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