日々の便り

2022年11月22日

二十四節気「小雪」。冬の気配が深まる「虹蔵不見」

11月22日は、二十四節気の「小雪(しょうせつ)」。「小雪」は、冬とはいえ、まだ雪はさほど多くないという意味で、木々の葉が落ち、山には初雪が舞い始める頃です。暖かく晴れた日が多かった11月も、急に気温が下がってきました。北海道では平年より遅いとはいえ、初雪が降って本格的に冬の到来となっています。

また、七十二候では「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」になります。「虹蔵不見」の「蔵」には潜むという意味があり、冬の日差しが弱まって虹が見られなくなる頃だということです。太平洋側の地域では、日差しのせいだけでなく、空気もカラカラに乾燥するため、虹が見られなくなってしまいます。

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11月23日は「勤労感謝の日」。1948年(昭和23年)に「勤労を尊び、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう日」として祝日に制定されました。
もともとは神様に新穀を供えて感謝する「新嘗祭(にいなめさい)」の日で、人が新米を食べるのは、神様へのお供えをしてからだったそうです。「新嘗祭」は宮中祭事の中でも最も重要なものとされていますが、宮中だけでなく、新穀を神様に捧げることは広く行われており、各地に残る農耕儀礼にもその名残りが見られます。代表的なものに、能登半島の「アエノコト」や東日本の「十日夜」などがあり、「食」を重要視する日本の文化を感じます。

また、11月24日は「11(いい)月24(日本食)日」ということで「和食の日」です。海・山・里の豊かな食の幸を、素材の持ち味を生かしていただく和食。その大きな特徴のひとつは「だし」によるうま味にあります。だしの効いたお味噌汁や煮物をおかずに、炊き立ての新米をいただくと、おいしさもひとしお。「日本に生まれてよかったなぁ」と感じてしまいます。


【季節のめぐりと暦】二十四節気
【季節のめぐりと暦】七十二候
【季節の行事】勤労感謝と「新嘗祭」
【食の歳時記・旬の味】だしの話
【食の歳時記・旬の味】新米
【食の歳時記・旬の味】土鍋ごはん

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