日々の便り

2023年03月16日

七十二候「菜虫化蝶」。古くから伝わる蝶の縁起とは? 

3月16日から七十二候では「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」。青虫がモンシロチョウになる頃という意味です。「菜虫」とは大根やカブ、アブラナなどの葉を食べる青虫のことで、畑を荒らす害虫とされますが、さなぎとなって冬を越し、春になると優雅な蝶へと生まれ変わります。今度は花から花へと飛び回り、花粉を運んでくれるようになるのですから、何とも不思議な気がします。

「蝶」は、世界中に広く分布し、その種類は知られているものだけで約17,600種といわれています。日本では約260種が知られており、日本で最初に発見された「オオムラサキ」は日本の国蝶とされています。

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春になると身近に見られる蝶ですが、ギリシャ神話や中国の故事、仏教やキリスト教の教えの中にも登場します。洋の東西を問わず、幼虫からサナギを経て成虫となるその劇的な変化によって、輪廻転生や復活、長寿などの象徴とされてきました。蝶には洋の東西を問わず様々な縁起があり、興味深いものです。詳しくはこちらをご覧ください。
【暮らしの中の歳時記】蝶の縁起

また、3月16日は「十六団子」の日。田の神様が山から里へ下りてきて、これから始まる農作業を見守り、秋の収穫が終わると山に帰っていくという信仰があります。田の神様が来る3月と帰っていく10月または11月の16日には、16個の団子を作ってお供えをしました。今でも東北地方の一部ではこの風習が続いています。


【季節のめぐりと暦】七十二候
【暮らしの中の歳時記】蝶の縁起

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