日々の便り

2024年02月04日

「立春」から1年のスタート。「立春大吉」で厄除け

2月4日は二十四節気の最初の節気「立春(りっしゅん)」です。立春から立夏の前日(2024年は5月4日)までが暦の上での春。とはいえ厳しい寒さが続いており、春本番が待ち遠しいですね。
旧暦では立春近くに正月が巡ってきました。正月に「迎春」「新春」などのことばが使われるのはそのためです。立春は一年のスタートの時で、「八十八夜」「二百十日」などの雑節も、立春から数えた日数となっています。

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立春の早朝、禅寺では厄除けのために門に「立春大吉」と書いた紙を貼る習慣があります。この四文字は縦書きにすると左右対称になることから、もし鬼が入ってきても、「立春大吉」は裏から見ても同じなので、まだ家の中に入っていないと勘違いして出て行ってしまうといわれ、一年間災難にあわないというおまじないになりました。厄除けとして「立春大吉」の紙札を貼る家もあります。

また、七十二候では「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」になります。「東風(こち)」とは春風を表すことばで、春の風が川や湖の氷を解かし始める頃という意味です。
ただ、やさしい風ばかりではありません。「春一番」は、立春から春分の間に初めて吹く南寄りの強風で、気象庁では、風速8m以上の風が吹き、前日より気温が上がったときに春一番を発表しています。もともとは、漁師が使っていた風を表すことばの一つで、竜巻などの突風を伴うことも多いため、警戒していました。風の力も侮れないので、気をつけましょう。


【季節のめぐりと暦】二十四節気/立春
【季節のめぐりと暦】七十二候

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