日々の便り

2019年12月17日

年神様の案内役「門松」。「注連縄」が示す神聖な場所へ

新年を司る年神様をお迎えする際の案内役、それが「門松」です。昔は、「正月事始め」にすることのひとつに「松迎え」があり、「門松」に使う松を、山に採りに行きました。
常緑の松は「神様が宿る木」と考えられ、昔は庭に松などの常緑樹を一本立てて、年神様の依り代(よりしろ)にしていたといわれています。後に、まっすぐに節を伸ばす竹も縁起が良いものとして添えられるようになりました。
玄関前や門前に左右に対で立てるようになったのは、江戸時代頃からで、玄関に向かって左側に雄松、右側に雌松を用いました。雄松とは、青々とした針葉とどっしりとした樹形のクロマツのことで、雌松とは、樹形も優しげなアカマツのことです。

門松を飾っておく期間=年神様がいらっしゃる期間となるので、これを「松の内」(一般的には元日から1月7日まで)といい、年始の挨拶や年賀状のやりとりをするのも松の内とされています。

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また、注連縄や注連飾りは、年神様を迎えるために飾りつけるものです。
「しめ」には神様が占める場所という意味があり、天照大神が岩戸に二度と隠れないよう縄を張ったという日本神話に由来しています。お正月には、神棚、玄関、床の間などに注連縄を張ったり、注連飾りを飾ったりして「ここは年神様をお迎えする神聖な場所ですよ」と示したのです。

門松を立てるとき、注連縄や注連飾りを飾るときに気をつけてほしいのがタイミングです。29日は「苦立て」「苦松(苦待つ)」「二重苦」、31日では「一夜飾り」といって、避けたほうが良いとされているからです。ということは、28日までに立てるのが一番良いようですね。

【暮らしを彩る年中行事】お正月
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