日々の便り

2023年01月30日

七十二候の最終候「鶏始乳」。滋養豊富な「寒卵」、「たまご酒」

1月30日から七十二候の「鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)」になります。春の到来を感じた鶏が鳥屋に入って卵を産み始める頃という意味です。

本来、鶏の産卵期は春から夏にかけてで、冬は産卵しませんでした。小寒と大寒の期間を「寒の内」「寒中」といい、この期間に産まれた卵を「寒卵」、大寒の日に産まれた卵を「大寒卵」といいます。今は一年中卵が産まれますが、昔はこの時期の「寒卵」や「大寒卵」は貴重で特に滋養があるとされました。

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卵は栄養が豊富ということで、子どもの頃、風邪をひくと母親が「たまご酒」を作ってくれた思い出があります。風邪気味のときなどはゆっくりからだを休め、栄養を摂るのが一番ですね。卵白に含まれる「リゾチーム」という酵素は風邪薬にも使われている成分で、殺菌効果と免疫力を高める働きがあります。「風邪にたまご酒」とは単に栄養補給だけではない、理にかなった習慣なのですね。たまご酒の作り方はこちらをご覧ください。
【食の歳時記・旬の味】たまご酒

咳やくしゃみが出たり熱っぽかったりすると「もしや新型コロナでは?」と不安になる昨今、体調には十分気をつけたいものです。


【季節のめぐりと暦】七十二候
【食の歳時記・旬の味】たまご酒

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