日々の便り

2024年01月30日

七十二候の最終候「鶏始乳」。滋養豊富な「寒卵」、「たまご酒」

1月30日から七十二候の「鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)」になります。春の到来を感じた鶏が鳥屋(とや)に入って卵を産み始める頃という意味です。

202401_tamago.jpg

本来、鶏の産卵期は春から夏にかけてで、一日の内の明るい時間が短くなる冬は、卵を産みませんでした。今は、育種改良によって産卵能力が向上したことに加え、照明を使って人工的に明るい時間を延ばすことで、毎日卵を産むようになりました。
昔も農家が灯りをつけて夜遅くまで作業をしていると、冬でも鶏が卵を産むことがあったそうです。小寒と大寒の期間を「寒の内」「寒中」というので、この期間に産まれた卵を「寒卵」、大寒の日に産まれた卵を「大寒卵」といい、貴重で特に滋養があるとされました。

卵は栄養が豊富ということで、風邪っぽいと母親が「たまご酒」を作ってくれた思い出があります。風邪気味のときなどはゆっくりからだを休め、栄養を摂るのが一番。からだを温め、リラックス効果もあるので、寝つけないときの飲み物としても人気があります。江戸時代の料理本にも載っていて、冬の季語になっています。たまご酒の作り方はこちらをご覧ください。
【食の歳時記・旬の味】たまご酒


【季節のめぐりと暦】七十二候
【食の歳時記・旬の味】たまご酒

ページトップへ