二十四節気のひとつ「春分」は、昼と夜の長さがほぼ同じになり、この日を境に昼間の時間が長くなっていきます。「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」という国民の祝日でもあります。
春分の日の前後3日間、合計7日間は春の彼岸(春彼岸)といい、先祖の墓参りをする習慣があります。仏教では、あの世は西に、この世は東にあるとされ、太陽が真東から昇って、真西に沈む春分の日と秋分の日は、あの世とこの世が最も通じやすい日と考えられ、春と秋の彼岸にお墓参りをするようになったのです。
■春の彼岸には「ぼたもち」
彼岸のお供え物といえば「ぼたもち」と「おはぎ」ですが、漢字で書くと「牡丹餅」「御萩」となり、春は牡丹、秋は萩と、季節の花にちなんだ名前で呼ばれています。
また、餡の材料となる小豆は秋に収穫されるので、秋のおはぎには小豆を皮ごと用いた粒餡が用いられ、春のぼたもちには固くなった小豆の皮を取ったこし餡が用いられました。いまでは、いろいろとアレンジされたぼたもちやおはぎがあります。
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