日々の便り

2022年07月15日

先祖の霊を迎える「お盆」。その由来は?

7月15日はお盆。お盆の行事は全国各地で行われるものですが、地域によって時期が違います。旧暦では7月15日でしたが、新暦では8月15日の月遅れのお盆が中心です。旧暦から新暦に変わるときに「月遅れ」のお盆となったためですが、東京や横浜などの都市部では7月というところが多くあります。また、沖縄や西南諸島では、旧暦7月15日を守っているので、毎年お盆の日が異なります。

さて、ご先祖様を偲ぶ行事として私たちに馴染み深い「お盆」ですが、なぜ「お盆」というのでしょうか。「お盆」の正式名称は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といいます。ちょっと日本語らしくないのですが、それもそのはず、「盂蘭盆」はインドのサンスクリット語の「ウラバンナ」(逆さ吊り)、ペルシャ語の「ウラヴァン」(霊魂)からきた言葉だといわれています。お盆の起源についてはこちらをご覧ください。
【暮らしを彩る年中行事】お盆

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また、お盆は供物を盛る器を表しているという説もあります。
日本で最初にお盆を行ったのは推古天皇といわれ、1400年も前の飛鳥時代にさかのぼります。長い間、貴族や僧侶だけが行う特別な行事でしたが、江戸時代になって、ろうそくや提灯などが出回るようになり、一般の人にも定着していきました。
盆棚を飾り盆提灯に明かりを灯すと、夏休みを田舎で過ごした子どもの頃の感覚がよみがえります。曾祖父母や祖父母と過ごした遠い夏の日の匂いがするようです。

また、わが家の近くの公園では、例年7月に盆踊りが開催されていました。盆踊りも、もともとはお盆に帰ってきた先祖の霊を慰めるための行事ですが、夜店も並び、子どもたちの楽しみのひとつでもありました。コロナ禍の影響で、今年も盆踊りは開催されないようで、寂しい夏の夜になりました。


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