日々の便り

2023年05月11日

七十二候「蚯蚓出」。長良川では鵜飼が始まる

5月11日から七十二候では「蚯蚓出(みみずいずる)」になります。冬眠していたミミズが地上に出てくる頃という意味です。虫たちが活動し始めるという「啓蟄」は3月初めの頃ですから、ミミズは、他の虫たちよりも動きはじめるのが遅めのようですね。
天気の良い日に庭で土いじりをしていると、ミミズに出くわすことがあります。なかなかの大物も出てきて一瞬ひるんでしまいますが、ミミズは土作りの大切な役割を担ってくれているので、そっと脇に寄せてあげます。
ミミズは大量の土や有機物を食べますが、土中のミネラルはミミズに食べられることで作物に吸収されやすくなるそうです。また、ミミズが通ることによって土中の通気性が良くなり、糞は良質の団粒になります。ミミズの死骸さえも速効性肥料となるそうです。ふかふかの土作りにはミミズが一役買ってくれているのですね。

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また、岐阜県長良川では5月11日から鵜飼が始まります。夜の闇を赤々と照らすかがり火の下、鵜匠が丹精込めて育てた何羽もの鵜を手綱で華麗に操り、次々と魚を捕る、何とも風雅な伝統的な漁法です。何艘もの鵜舟が横一列で川面を下る「総がらみ」も壮観で、見ごたえがあります。長良川で行われる鵜飼はおよそ1300年の歴史があり、国の重要無形民俗文化財にもなっています。

【季節のめぐりと暦】七十二候

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