日々の便り

2025年09月12日

七十二候「鶺鴒鳴」。秋の味覚「無花果(いちじく)」

9月12日は、七十二候の「鶺鴒鳴(せきれいなく)」。セキレイが鳴きはじめる頃という意味で、セキレイとは、スズメ目セキレイ科の鳥の総称です。長い尾をしきりに上下に振るのが特徴で、尾で地面を叩いているように見えるので「石叩き」「庭叩き」とも呼ばれます。
セキレイは日本神話にも登場し、イザナギノミコトとイザナミノミコトに、尾を振る様子で男女の交わり方を教えたということから「恋教え鳥」ともいわれています。

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さて、無花果(いちじく)が出回る季節です。
赤紫や緑の実の中に、ぷるんとした赤い果肉とプチプチの種が詰まっていて、ひと口食べると、やさしい甘さと独特の香りが口いっぱいに広がる無花果。日本でもおなじみの果物ですが、原産地は中東のメソポタミアや地中海沿岸。実はとても古い歴史があり、ピラミッドの壁画や旧約聖書にも登場し、宗教や文化の象徴として世界中で大切にされてきました。

日本には16世紀ごろに伝わったといわれています。最初は観賞用・薬用として広まり「南蛮柿(なんばんがき)」、「唐柿(とうがき)」などと呼ばれていました。現在、西日本を中心に栽培されていて、生食用の無花果は高級フルーツとしてブランド化も進んでいます。
古くから愛された甘い果実なのに、なぜ「無花果」という名前なのでしょうか。「無花果」という不思議な名前の由来や、歴史、おいしい無花果の選び方など、詳しくはこちらをご覧ください。
【旬の味覚と行事食】秋/無花果(いちじく)


【季節のめぐりと暦】七十二候
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